こんにちは。TOMOです。
6月1日から7月16日の1ヶ月半、ラスベガスに行ってきました。
去年に引き続きWSOP(World Series of Poker)の期間に合わせてのポーカー遠征です。
一生に一回はWSOPを体感したいと思って去年ラスベガスに行き、去年は現地でコロナに感染したり、コロナ関係なくとも夏の砂漠で湿度1桁%の乾燥具合や40度を平気で超えてくる気候に辟易としていました。
正直遠征中は(もう一生来ないとは思わないけど、毎年行くことはないかなー)と思っていました。
が、終わってみるとやっぱりポーカーをする環境としては他に無い程優秀で、キャッシュゲームもトーナメントもやりたいものが揃っているラスベガス、更にWSOP期間中で世界のポーカー好きが集まるラスベガス、あーラスベガス行きたい! ラスベガス行きたい!! と帰国後から次回遠征を見据えていました。
そう、ラスベガスの虜となりました。
というわけで2年連続のラスベガス遠征が決まりました。
宿と飛行機
遠征に向けて絶対に必要になるのがビザ・宿・飛行機の3つです。
ビザについては昨年の遠征前に取得したESTAの期限が2年間のため今回取得する必要はなし。
続いて宿。
普通にホテルを予約すると1日100ドル以上かかりますが、去年ルームシェアしたポーカープレイヤーの知人と今年も民泊で宿を予約してルームシェアすることとしました。
半年程前に予約して2LDK45泊が一人あたり1900ドル程です。
1泊換算42ドル程度(約6,000円)なので、十分安いのではないでしょうか。
去年とは違う宿にしましたが、同じコンドミニアム郡のため勝手が分かって非常に良かったです。
こんな感じで、キッチンが広いのが良いですね。
最後に飛行機。
去年成田発ロサンゼルス着のzipair便、ロサンゼルス発ラスベガス着のサウスウエスト便を利用し、何も不自由がなかったので今年も行きは同じ路線を利用しました。
乗り継ぎして往路は片道合計66,000円程です。
微妙にコロナ禍であった去年に比べると少し高いですが、こちらも早めに取得したおかげで大分安く済ますことができました。
ちなみに帰りの便は予定が定まらず5月中旬に取得したこともありラスベガス→ロサンゼルスは同じくサウスウエストにしましたが、JALでロサンゼルス→羽田、成田→クアラルンプールの複数都市便を利用したので復路は3フライト合計で15万円程かかっています。
早く予約する、正義ですね。
入国審査で謎に手間取る
今年は2回目ということと、ルームメイトと飛行機を一緒にしたことで渡米の不安は去年より少なかったです。
ロサンゼルスについてからの入国審査も去年は不安でいっぱいでしたが一瞬で終わったこともあり、今年は少し舐めていたのですが、
「ポーカー?」
「イエス」
「プロフェッショナル?」
「ノー」
「プロフェッショナルポーカープレイヤーだろ?」
「ノー。プロじゃないよ」
「いやお前はプロだ」
「ノーノー」
「去年も今年も1ヶ月以上滞在だ。プロだろ」
「ノーノー。ポーカーが好きなだけだよ」
「いや、プロフェッショナルだろ?」
「ノー。プロじゃないよ」
といったやり取りが繰り返されました。
実際にプロじゃないので事実を答えているんですが、やたら入国審査の担当の方がプロだろ?プロなんだろ?と聞いてきました。
「仕事何してるの?」「お金どうしてるの?」みたいな話は入国審査で聞かれることあるのでその際の切り返しは用意している(普通に投資家と答えて必要なら銀行や証券にログインして中身見せる)のですが、「ポーカープロなんだろ? 分かってんだぜ」というテンションでそれしか聞かれないので僕は「ノー」と答える以外できませんでした。
これそんなやり取りが続くなら適当に「イエス」と言っちゃえば? と思った方がいるかもしれないですが、面倒くさくなって嘘で「イエス」と言うと良くて別室送り、最悪商用ビザじゃないから入国拒否されるんですよね。
知識として知っていたのと、単純に嘘つく必要がない(というか入国審査で嘘つくのはリスクが高すぎる)から「ノー」と言い続けてたら、向こうが折れて通過できました。
事実として僕がポーカープロじゃないので、折れるっていう表現も変なんですけどね。
1.5ヶ月を2度目でこんな質問されてるので、毎年2ヶ月3ヶ月行ってる本当のプロの方々、どうやって通過してるんですかね。
Youtuberとかプロポーカープロとか、普通に現地で撮影するのも編集するのもポーカーするのも仕事だからみなさん商用ビザ取ってるんですかね??
とりあえず到着
入国審査が終わればあとは飛行機を乗り換えて、ラスベガス着いて、ウーバーで車を呼んで、ぼーっと外の景色を見ていれば宿に到着です。
夕方についてトイレットペーパーやラップ等の生活必需品と卵・鶏肉・野菜等の1週間分の適当な食材を宅配で頼み受け取り、シャワーを浴びてひとまず就寝。
時差も16時間あり飛行機の中でも寝たり起きたりなので、もはや身体が何時と認識しているのかも謎です。
リアルタイムのツイートを改めて確認したところ……やっぱり日本からラスベガスへの移動、しんどいですねぇ……。
からのとりあえずポーカー
起きたらとりあえずカジノに行くのがラスベガスのセオリーですね。
とりあえずこんなカジノのあるエリアまでウーバーで移動して、ポーカー開始!
初日はWSOP会場のキャッシュエリアで2/5PLO(ポットリミットオマハ)を10時間プレイして+3,217ドル。
去年は1週間負けから始まってコロナにかかるスタートだったので、対照的にめちゃくちゃ好調な滑り出しになりました。
大きかったポットがこちら;
1/2/5 6人
ボタン c
BB r20
STR僕 A♡A♤5♧3♡ rr50
ボタン・BB c
フロップ
T42 ♡♡♧
BB ✔︎
僕 b85
ボタン c
BB r495
僕 rrAI865
ボタン AI約350
BB c(AI865)
ボタン AKT2 色なし
BB K♡Q♡98
3人合意で2タイムス
上A出てナッツストレート
下4が被ってAと4の2p
でスクープ!
遠征序盤にこういうの勝てるのは、気持ち的にもバンクロール的にもかなり大きいです。
遠征の予算の話
僕はレートでいうと基本的に2/5を打つのですが、予算は5000ドルでした。
去年は3000米ドル+3000豪ドルなので、米ドル換算だと同じくらいです。
この話をすると大抵の(プロ・アマ問わず)ポーカープレイヤーから「「少なすぎ」」という反応をされます。
PLOを打つからだけでなくNLHだけでも1,000BBというと確かに心もとないのは事実です。
が、僕は遠征序盤は200~300ドル程度でバイインし、ダブルアップしたら普通のプレイを開始、飛んだらまた200~300ドル程度で再開……としているので、5,000ドルでも実質20バイイン分程度あります。
20バイイン分といえば、よほど運が悪くない限りはそう簡単になくなることはない量になります。
例えば分散の大きいテーブルに座り勝率25%の4wayオールインをして10回連続で負ける確率は5.6%程ありますが、20回連続だと0.32%程まで下がります。
実際は勝率60%の2wayオールインや勝率35%の3wayオールイン程度が多く、更に1回でも勝てばダブルアップ・トリプルアップができるので、20バイイン分がすぐに全部無くなることはほぼ0と言っても良いでしょう。
実際のポーカーメモを見ると、初日は300スタートで100追加、100追加、300追加、そこから飛ぶことなく4000を超えています。
(200を切ったら100追加、200を切ったら100追加、飛んで300でリスタート)
僕はアプリを使わず自分で以下のようにメモを残しています;
酷いセッションだと
250+150+100+100+100+100+100+100+100→25 -1,075
200+100+200+100+100+200+200→0 -1,100
191+200+200+200+200+200→0 -1,191
等もありますが、一撃で1,000ドルポット・2000ドルポットになることはあっても、バイイン額との差額は利益が吹き飛ぶだけなので実質ダメージは200で済みます。
5回繰り返されることは度々ありますが、それでも財布から消えるリアルマネーは-1,000ドル程度で済みます。
プロから言わせれば「最大バリューを取れない」「利益を取り逃していて勿体ない」となるわけですが、自分はプロではないのでバンクロール管理・リスク管理を徹底することでメンタルコントロールの管理もでき、そっちの方が重要だと思っています。
入国審査でプロじゃないと言った通りアマチュアでポーカーが好きで遠征しているだけなので、分散激しいプレイして2ハンドで5000ドル負け!1週間で3万ドル負け!みたいなのは嫌なんですよね。
投資でもポーカーでも「消えても良いお金でやる」ことが重要で、「消えても良いお金なんてない」と言ったらそれまでですが、それでも「この金額が消えたらメンタルが普通でいられない可能性が高い(逆に言うとそこまではちょっと落ち込む程度で済む)」というラインはどこかにあると思います。
僕の場合は、1.5ヶ月の経費がだいたい6000ドル程度になるので、それと合わせてポーカーの負けで5000ドル程度(日本円で合計150万円程)が最悪なくなったらなくなったでいいラインということです。
そう考えると5000ドルでも十分大きい金額だと思うんですが、この考え方はなかなか界隈の人には理解して貰えないです。
期待値で1ヶ月300時間2万ドル勝てるとして、時給66.7ドル。
分散を許容して最初の1週間で1.5万ドル負けました。
この時
「でも大丈夫! 僕は時給66.7ドルのプレイができてるから、残り3週間で225時間プレイすれば1.5万円は取り返せるし、更に来月300時間プレイすればこの旅の収支は2万ドルプラスで終わる計算だ!」
って冷静に思えます??
僕も数学科卒の端くれなので頭ではその通りだと理解できますけど、同じように分散の怖さも頭にあるから感情的には怖くて仕方ないと思うんですよね。
そんな風に考えて分散をなるべく抑えている僕ですらなかなか分散に苦しめられる……というのが次回のお話です。