【ポーカー】GTO⊂エクスプロイト。GTOはエクスプロイトに含まれる という考え。

GTOエクスプロイト天秤
GTOとエクスプロイト。

ポーカーをするうえで欠かせない二つの究極的な手法/考え方です。

僕はポーカーを始めて数か月後くらいに、木原先生の記事

でこの考え方を学びました。

その後、色々なスタイルの方と同卓して悩んだ際に、何度かこの記事を読み返しています。

そして常々疑問に思っていることがあるので、その考えをこの場でアウトプットしてみます。

それは「GTOと対を成す考え方が、エクスプロイット(exploit)」なのかどうか。

GTOの基本的な考え方は、

 ・相手が完璧なプレイをする

 ・自分は完璧なプレイをする相手に対して更に完璧なプレイをする

 ・その自分に対して相手は更に完璧なプレイをする

 ・その相手に対して……

と繰り返し、その先にあるプレイがGTO戦略です。

ここでいう完璧なプレイは、利益最大化です。

利益最大化を目指す相手に対して、どうしたら自分の方が利益最大化できるかを考えて辿り着くプレイスタイルです。

ポーカーでは52枚のカードを使い、配られるカードは2枚。

その組み合わせは1326通り。

フロップ3枚、ターン1枚、リバー1枚まで含めた組み合わせは約560億通り。

この全てのパターンが同確率で生じる前提で、お互いが期待値マイナスにならない(期待値±ゼロになる)プレイの組み合わせが

GTO戦略だと理解しています。

そのため、一つひとつのハンドとボードの状況だけ見たら理解できないベットやチェックが回答になるのかなと。

(チェックかベットかでいったらチェックと普通に判断できるシチュエーションでも、

 同じハンドで同じプレイをしていたら相手に搾取される恐れがあるから20%だけベットを混ぜる等)

一方のエクスプロイトは、

 ・相手は独特なプレイスタイル=独特の癖がある

 ・自分は相手のプレイスタイルにある隙をつく完璧なプレイをする

といった戦略です。

僕のプレイスタイルは完全にこっちです。

僕はポーカーにおいて師と仰いでいる方が二人いますが、2人ともエクスプロイト側です。

 ・タフコーラー

 ・ややルーズアグレ

とプレイスタイルは全然違います。

僕はお2人の打ち方を参考にしつつ、両方のスタイルを状況に合わせて使い分けられることを目指しています。

それぞれ得意としている相手がおり、

 ・タフコーラー師匠:

   ルーズアグレに対してペアボードのAハイでも余裕でコール。

   レンジvsレンジで勝っているかで判断してブラフキャッチで稼ぐ。

   自分のハンドが本物(プレミアやセット、ナッツ等)の時もリバーまで相手に打たせて大きく稼ぐ。

 ・ややルーズアグレ先生:

   プリフロから主導権を握り、本物でも偽物でもガンガン攻める。

   ブラフではオッズが合う程度に打ち込んでブラフ全体で最低でも収支±0に。

   本物(プレミアやセット、ナッツ等)でも同じ打ち方をすることで、ここで大きく稼ぐ。

といった戦略になると理解しています。

この2人がぶつかったところはまだ見たことが無いですが、

 ・ややルーズアグレ先生のアグレッションが高い→タフコーラー師匠のブラフキャッチ成功率が高く長期収支でタフコーラー師匠の勝ち

 ・ややルーズアグレ先生のアグレッションが下がる→タフコーラー師匠のブラフキャッチ成功率が低くなり、ややルーズアグレ先生の勝ち

 ・タフコーラー師匠のブラフキャッチ率が下がる

 →結果、お互いの濃いスタイルが薄まるお互いが負けているハンドでポットを大きくしないようになり五分五分に

といった流れになることが想定されます。

このお互いの動き(相手の弱点をつく動き。自分の弱点を消す動き)こそ、エクスプロイトなのかなと。

相手を観察してアジャストしていくことで、

GTO戦略を取る相手に対してはエクスプロイト側の戦略もGTO戦略とイコールに変化していくということです。

こう考えると、GTOもエクスプロイトも結局は同じ考えの元行っており、

元となる前提(「相手が完璧なプレイをする」があるかどうか)が違うだけのように感じてならないです。

GTOとエクスプロイトどっちが良いか? といった二者択一的な議論があり、どっちも正解といった考え方が多いと思います。

ただ、上記のように考えていくと、

GTO ⊂ エクスプロイト(GTOはエクスプロイトに含まれる)

と僕は考えているので、自ずとエクスプロイトの方が良い

が答えになるのではと思います。

数学的に言えば、9×9(ポーカーのルールと本質)だけを覚えて2桁の掛け算を行うのがエクスプロイト

99×99まで答えを丸暗記してしまうのがGTO

みたいな感じです。

 Aさん:頭の中で89×76の答えを出そうとしても出せないし、とはいえなんとなく6500~7000くらいまではすぐ分かる

     少し考えれば6700台であること、下一桁は間違いなく4であることも分かる

 Bさん:頭の中で計算は無理だけど暗記は超得意

 Bさんにとっての最強のツールがGTOで、Aさんにとってはエクスプロイトの考え方を知っていれば十分

 未知なる敵(3桁の掛け算=VPIP30%、プリフロで10BBレイズする)相手の時はAさんの方が対応できる

といった感覚。

Bさんの記憶力とAさんの柔軟性を持ち合わせているようなプレイヤーをたまに見かけますが、

そういうプレイヤーが本当に上手い(初期スペックも経験値も高い)プレイヤーなんじゃないかと思います。

TOMO@KL

マレーシア首都のクアラルンプール在住。

ポーカーが趣味で1~2ヶ月に1回程度仁川・マニラ・台北・ホーチミン等に海外遠征。
当初はライブトーナメントのみプレイしていたが、現在はキャッシュ・オンライン等形式は問わず幅広くプレイ。

マレーシア在住の方やポーカー好きの方等、積極的にメッセージいただけると嬉しいです。

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