こんにちは。TOMOです。
ツイッターでこんな記事がトレンドになっていました。
このネタ、定期的に出るんですよね。
・プロスポーツ選手には早生まれが少なく4月生まれが有利
・幼少期に”できる”と感じると自信がつき何事も続きやすく、続くと更に結果が出やすい
・逆に”できない”と感じると劣等感によりやる気が削がれ、そうなると挫折になる
みたいな内容。
論理的にも筋は通っているし、実際データとしても色々実証されていき、(子供を生むなら4月生まれが有利)という次元の話まで展開されます。
これは早生まれの人にしか分からないことだと思いますが、どうしても事実として起こるんですよね。
だって幼稚園年中。
自分はまだ生まれて4年と1ヶ月。一方お友達は5年と0ヶ月。
割合にすると49:60=100:122。
20%違う成長と経験って。
統計的に言えば”年少と年中の平均身長や平均体重の差”が”4月生まれと3月生まれの差”とほぼ同じ。
身体の大きさが正義の子ども時代、年少さんが年中のお兄さんお姉さんに適うはずがないです。
更に手先の器用さ。
文字を書く。絵を描く。色を塗る。ご飯を食べる。
何かと経験値が20%以上違うわけで、同じようにできるはずがない。
勉強も同じ。
1歳頃に単語を発すると言われる子ども達。
4歳なりたては日本語歴3年。5歳なりたては日本語歴4年。割合にすると100:133。
身体の成長よりも遥かに4月生まれが有利です。
そんな中みんなで同じことを楽しんだり学習したりしても、3月生まれは基本的についていけるはずがないです。
差は明確なのに横並びで小学校に入学し、同じ教科書で同じ授業を受けて同じテストを受ける。
そしてテストの点数という絶対評価や通知表という相対評価(大抵Aが何割・Bが何割等目安が決まっています)が突きつけられる。
子供なので
やってられるか!
と思えることもなく
自分はできない子なんだ
なんでできないんだ……覚えられないんだ……
とネガティブになりがちです。
学校でも学校以外の習い事でもこの法則は同じです。
こうなっちゃうと勉強も嫌いになり運動も嫌いになり。
人間嫌いなことは自主的にやらなくなり、身につけるのも大変です。
4月生まれはこの逆でポジティブになれるから幼少期から努力を継続し、やがて比較的多くの人が一流にまでなれる、という図です。
(結局そこまで行くのは一握りな上途中で差は縮まるので後は本人次第ですけど)
ここまでが一般論。
一応僕も教育学部で教育論等真面目に学んでディスカッションなんかもしてきたのでこのくらいはスラスラ書けます。
ここからが個人的な話です。
僕は姉2人の次に生まれた3番目の子どもで、いわゆる末っ子長男です。
そして誕生日が3月14日。そう、3月生まれ。
末っ子長男3月生まれ
という属性のおかげで愛され甘やかされ、自分でも周りに甘えて育ちました。
上記に書いた早生まれの特徴のように
・前ならえは一番前で偉そうにしたことがある
・漢字の前にひらがながろくに書けない(”て”・”そ”・”も”・”し”等上から下にくねくねさせた文字がとくに認識できない)
・図形(三角形・四角形等)が理解できず算数の小テスト0点取ったことがある
等、早生まれあるあるを話しだしたらかなり共感を得られるであろうエピソードがあります。
けど、周りに比べて全然できないものの、自分の周りにいる人は(同じクラスの子も)お兄さんお姉さんという認識だったせいで劣等感というものがありませんでした。
みんな凄いー!
自分できないー!
教えてー!
できないからやってー!
みたいな感じです。
色々自分でならないといけないことがあったのに、凄い凄いって思ったこと口に出してたら”やって貰える”立場でした。
これは3月生まれの特権だと思っています。
自分の周りにいる人はみんな(親も先生も姉も姉の友達も同じクラスの友達も)自分を助けてくれるお兄さんお姉さん
くらいの感覚です。
この感覚を共感して貰えたことは少ない(けどいる)ので、自分はかなり恵まれていたんだとも理解しています。
劣等感の前に尊敬を感じられる性格と周りの環境だと実は早生まれの方が最強だと言って過言じゃないと思います。
(いや、さすがに4月生まれのメリットは純粋に大きいので、最強な部分もある、くらいの方が正確かもしれないです)
そして周りのお兄さんお姉さん(と姉)に追いつくために周り以上に頑張ってたら、色々手伝って貰ってるうちに小4くらいで身体も頭も追いついていき、頑張らない人もいるから更に抜いていきます。
自分はそんな風に身長は平均になり、1年生の時0点連発してた算数では6年生時にはトップの方まで行けました。
ただ、問題も。
中学以降もできないことをやって貰ったり、自我が芽生えて嫌なことを避けるようになったことで、できないままで終わったことが多すぎるんですよね。
裁縫とか無理!でやって貰ったり、マラソンとか無理!で部活の練習量減らしたり、その癖が抜けずに高校時代は英語無理!で色々手伝ってもらったり、世界史とか無理!でテスト白紙で出したりしたこともあります。
まーそんなことやってると本当に必要なことは自分でやるべき(やることになる)なんてどこかで気づかされますし、頼ればOKなことが多いのも逃げてもなんとかなることが多いのもまた事実なので、そのバランスさえ間違えなければ生きていけるとは今でも思っています。
元記事の方だと
>この「早生まれは損をする問題」は今まで放置されてきたが、ここまで差があることが判明した以上、何らかの対策ができないものか。
>教職員の皆さんは早生まれの子供は不利であることを認識し、子供たちの力関係に任せず、早生まれの子供にリーダーシップを取らせたりしてみてはどうでしょう。
なんて風に、教育を変える方向を目指すことを提言しています。
それはそれで素敵なことかもしれませんが、教育現場の負担を増やすことや制度を変えることは早急な現実策ではないので、
今はできなくて良いんだ(できないことが普通だ)
と早生まれの子自身が思えるようにすることが大事ですぐできることなんじゃないかと思います。
自分の子供の成長が遅いことは親御さんにとっては心配でしょうし、普通の感覚なら友達と比較して負けていると落ち込むでしょう。
でも一個上の先輩と比較して「あの先輩はできているのになんで自分はできないんだ……」と考える人はかなり少数派のはずです。
たまたま同じクラスに入れられてたまたま4月1日と2日の線で区切られているだけで、本来は成長度が全然違う子ども同士。
幼稚園や小学生のタイミングでそんなお兄さんお姉さんと比較してもどうしようもないです。
そのことを子どもが認識できるように、できることや頑張る姿勢をなるべく肯定してあげて、でも善悪だけはしっかり教育してあげて。
そんな風に前向きに真っ直ぐに育てば、どこかで差が縮まって気にならなくなる時が自然と来ます。
綺麗事なのかもしれませんが、自分が幼少期に歩んできた体験から考える真理だと思っています。
そんなことを書いていたら、日本戻って教師になる世界線もありうるなーなんて普段思ってもないことを感じてしまいました。
そんなことないですけど。
P.S.
早生まれのネタが話題になるたび、桑田真澄(元読売ジャイアンツのエース)が4月1日生まれなのに名門PLで1年生から活躍したという伝説が際立ちますね。
統計的なものですし、そういう人もいるんですよね。