こんにちは。TOMOです。
14日にカンボジアからマレーシアに戻り、1週間後の今日気づいたら日本にいる。
そんな生活にも慣れてきました。
カンボジアではプノンペン・シアヌークビルの2エリアで
テキサスホールデムポーカーのキャッシュをプレイしましたが、
ようやくプノンペンでのプレイについてデータ集計が完了しました。
データ集計の仕方は3段階です。
まずプレイ中、参加したハンドを以下のようにメモしています。
◯CO JTs +約270
+1 c、LJ r10、僕 r35、+1 d、LJ c
+1 c、LJ r10、僕 r35、+1 d、LJ c
フロップ
Q95 r
僕 b40、LJ ✔︎/c
Q95 r
僕 b40、LJ ✔︎/c
ターン
K ♢2枚目
LJ b20、僕 r60
K ♢2枚目
LJ b20、僕 r60
リバー
3♤
LJ AI約150、僕 c
3♤
LJ AI約150、僕 c
そしてこういったハンドを帰国後エクセルの1シートに
元データとして一行ごとにまとめています。
最後に各ハンドを自動でまとめるシートをそれぞれ作成し、
プリフロアクション別・ポジション別・フロップ参加の人数別……
等のデータを見やすい形になるようにしています。
前回マニラに行った際に基本的な型(エクセルのブック)を作成し、
今回は少し改良しつつほぼ同じデータを集計しました。
今後は各旅ごとに比較をできるようにBB単位に数字を丸めようと思っていますが、
今回は「プノンペンではどうだったか」を軸にしています。
マニラ振り返り時にまとめた記事はこちら;
前置きが長くなりましたが、一つひとつまとめていきます。
0.集計対象
対象期間:2/2~2/9内の8日間(今回はほぼ全ハンド)
集計対象:NLH 1/3(米ドル)の参加ハンド(1/3しか打ってないので全て)
集計ハンド数:627(参加率19%とすると母数3,300ハンド)
集計対象:NLH 1/3(米ドル)の参加ハンド(1/3しか打ってないので全て)
集計ハンド数:627(参加率19%とすると母数3,300ハンド)
※ポット獲得時のレーキは計算対象外です。
そのため実際の収支より上振れているように見えます
※BBチェック時は、フロップ以降追加でポットに入れたかポット獲得時のみ集計
1.勝敗別
勝敗別では、参加627ハンド中331回ポット獲得。
参加時の52.8%でポットを獲得した計算になりました。
参加時の52.8%でポットを獲得した計算になりました。
マニラでの獲得率は43.6%と、50%を切っていました。
タイトにしていてもなかなかスチールができず、
フロップを見に行くことになってもマルチウェイがほとんど……
といった状況だったことがなかなかポットが取れない要因でした。
一方のプノンペンは、レンジを狭めた(&相手の警戒度が上がった)のもありますが、
そもそもが参加率が低めな方が多くぶつかりにくいフィールドだったことも
ポット獲得率が50%を超えた大きな要因かと思っています。
ストリート別では綺麗に
プリフロ>フロップ>ターン>リバー
という順で利益が出ている結果になりました。
マニラではフロップとリバーがマイナスを出して課題としていました
が、フロップは大きくプラ転。
プレイヤーの性質も違ってブラフもブラフキャッチもトップペアでのダウンも必要で
バランス良くアグレッシブにできたことがフロップ/ターンでの好結果に繋がった
と推測しています。
一方、リバーにはまだ課題が残りました。
マニラでリバーの結果が悪い要因と上げていたのが
・アグレッションの低さ
・大きなブラフで大損害
・ブラフキャッチしすぎ
の3つです。
アグレッションの低さに関しては今回(振り返りも含めた)自己採点では問題なし。
つまりプラスはしっかり出せた(勝ってる時のバリューは取れた)はずと評価しています。
ではそれ以上にマイナスを出したのはなぜか。
「フロップやターンで相手のEVを消していた」という理由も一つありますが、
ここでリバーで大きく(30BB以上)マイナスを出したハンドを見てみます。
大きな損失を出した理由は上から順に
・ブラフ失敗100%
・不可避な不運100%
・ブラフ失敗80%、不可避な不運20%
・ブラフキャッチ失敗50%、不可避な不運50%
・ブラフキャッチ失敗100%
・ブラフキャッチ失敗30%、不可避な不運70%
・ブラフキャッチ失敗100%
といった感覚です。
足し合わせて不可避な不運を除くと
ブラフ失敗:180 vs ブラフキャッチ失敗:280
になります。
サンプル数が少ない上に各ハンドごとにポットの大きさは違うものの、
ブラフ失敗よりもブラフキャッチ失敗での損失が大きい
のはその通りかと思います。
(そもそも支障がタフコーラーなのがいけない……)
自分のプレイを変えると相手のプレイも変わるのがポーカーですが
リバーでのブラフキャッチは
・ブラフキャッチ失敗での損失
・ブラフキャッチ成功での利益
を足し合わせてプラスになればOK(=数字上オッズが合うならコールすべき)
といった単純な考えで僕は間違いないと思っています。
そのため、まずは
・ターンでコールした自分の動きを正当化させるリバーコール
の頻度を次回遠征では少し減らしてみたいと思います。
「それリバーで降りるならターンなんでコールしたの?」の考えが結構あり、
それが一つウィークになっているのかなというのはずっと持ち続けてた仮説でした。
例えば、QJoで参加してターン3枚目の♢だけどJトップヒット。
相手のベットにコール。
リバーでJが重なって相手のベット。
降りる方は
「相手のレンジを各ストリートごとに絞っていくと
Jキッカー負け、セットフル、フラッシュが濃厚だから降りる」
等と言い、
コールする人は
「これ降りるならターンで降りるべきじゃない?」
等と主張がぶつかるやつです。
実際にターンで利益が出ていることはターンでのダウン判断は悪くない証拠でもありますが、
マニラ→プノンペンと続けて「リバーでマイナス」というリアルを突き付けられているので、
リバーでコールを検討した際意識的に時間を使って再検討すべきとはっきり認識しました。
2.プリフロップアクション別
プリフロップアクション別では、コール30%・レイズイン65%となりました。
マニラではコール:レイズインが49%:46%だったので、
参加の2回に1回コールしていたのが3回に1回に激減した計算です。
・コールで入った際に利益がプラマイゼロ付近であること
・レイズ/リレイズインでは利益を出していること
・リリレイズで大きな損失を出していること
は変わっていませんが、BB単位(/100ハンド)で換算すると以下の違いがありました。
対比
※「回数」「獲得率」は割合同士での比較
※「影響」は「BB/100ハンド」にプノンペンでの割合(コール30.6%、リレイズ6.4%等)を乗算
これらのデータからザックリと
・コールは頻度が減ったけど、結果に影響はあまりなし
・レイズインは頻度も増えて1ハンドごとの利益も50%近く増やせた
・リレイズインは頻度変わらず1ハンドごとの利益を3倍近くにできた
・リリレイズインは頻度変わらず損失を4倍にした
といったことが読み取れます。
前回の反省では
1.コールで入っているハンドの中で
レイズに回すハンド・フォールドすべきハンドを分けていく必要がありそう
レイズに回すハンド・フォールドすべきハンドを分けていく必要がありそう
2.ライト3ベットはしてもライト4ベットは利益的でない
の二つの仮定がありました。
1の反省については今回一番意識した部分で、コールを減らすことが
想定以上に良い結果を生むことに繋がりました。
2の反省をもとにAJやJJでの大きな4betを辞めました。
そして何を思ったか代わりにAQでの4betを3回(7回中)しています。
その結果、自分が4ベットしたハンドでの損失が4倍になりました。
馬鹿なんですかねこの人。(他人事)
結論簡単でした。
AQでの4betやめます。
ちなみに、全体への変化に対しては
レイズ>リレイズ>リリレイズ>コール
の順で影響しています。(表の「影響」列参照)
3000ハンド以上配られた中のたった7回の4betで
200回近くしたコールよりもレイズよりも悪い影響を出しています。
ドル換算でも665ドル。BB単位で200BB超。
時給を2BB下げた愚策がライト4bet。
この事実を胸に刻みます。
実際は7ハンド中2ハンドは
・JJの4betAIが99に負けた
・AQの4betAIがK7sに負けた
と本当は相手のレンジ読み切ったうえでの運の悪さも実はあるのですが、
・きちんとAQでAAとぶつかった
・リバーまでに降ろしきる予定の99を降ろせずAQで大損害被った
の方が大きかったので言い訳です。(自戒を込めて強く念押し)
ということで低ステークスで試行錯誤する当分の間は
ディープ同士の場合ではAJやAQでの4betを封印しようと思います。
3.ポジション別
※UTG~UTG+2は人数によって表記がずれる(混同する)ので参考程度
マニラでの課題は
・UTG~+2のプリフロ~フロップ
・SB全体
の2つでした。
プノンペンではマニラの反省も踏まえてSBでの戦い方を見直すことができたように思います。
アーリーポジションに関しては結果は悪いままですが、
・55<AA SOS
・KK<AA 4betポットローボード
・AAフロップセット<KJoランナーランナーストレート
(ダブルバレルにも相手コール。リバー時でもAAがセカンドナッツ)
・JJ<99 PFAI
の不可避な4ハンドで計1000ドル以上マイナスを出しています。
マニラでUTG~+2で計65回していたコールを
プノンペンでは計16回まで減らす等対策は施しました。
一定の結果が出ているのでポジション別の観点は今回の反省から抜かします。
STOP!ライト4bet!!
は低ステークスならいったん場所は抜きで基本にしてみます。
4.フロップ参加人数別
※0は、自分のスチール、または自分が参加しようとしたハンドの相手のスチールも含む
マニラの50/100で、一番戸惑っていたのがマルチウェイになりやすいことでした。
更に自分がレンジの広いフィールドにアジャストしようとリンプインを増やしたのも
よりマルチウェイの回数を増やすことになっていました。
「相手より少し強いレンジで参加する」「ナッツを作りやすいハンドで参加する」
を考えていたものの、失敗。
ミイラ取りがミイラになる……とはよくいったものです。
さて、そんな反省も踏まえてプノンペンではハンドをより絞ってレイズインを増やした結果、
元々のフィールドの違いはあれど
スチール18%、ヘッズアップ35%、3way26%、4way以上21%
と4way以上の戦いを5回に1回に抑えることができました。
(マニラ:スチール14%、ヘッズアップ23%、3way25%、4way以上38%)
各人数での収支も全てプラスと、このデータを見る限りは
マルチウェイを無くすために無理をしたといったことにもなっていません。
ヘッズアップと4wayのリバーでマイナスについては
勝敗別の部分で記載したようにSTOP!ライト4bet!をテーマにします。
5.ハンド(群)別
ハンド別は、31のハンド群に分けて分類しています。
前回は29に分けていましたが、
Ax系を
A2~A8、A9~AJ、AQ~AK
の3つから
A2~A5、A6~A9、AT~AJ、AQ~AK
の4に分けました。(オフとスーツで2種類増加)
また、左側に項目単位での順位をつけ、
マニラとプノンペンでの平均順位を出しました。
すると、
・22~55
・ATs~AJs
・ATo~AJo
・A2s~A5s
の4つが異常に悪い結果になっていたと一目瞭然になりました。
22~55・A2s~A5s(マニラ集計時ではA2s~A8s)に関しては
マニラの時点で見限った部分があり、既に参加頻度をかなり抑えています。
ただし、まだまだ捨てられます。
ダウンが続いているタイミングでローポケを見た時の誘惑は果てしなく大きいので、
もはや「1枚目に5以下が見えたら2枚目見るな」
を本格的に導入するタイミングを作った方が良いと思っています。
一方のAT~AJ。
前回の反省では
A9o~AJoに対して
>マイナス垂れ流しハンドといった結果に。
>ポジション別、プリフロアクション別等色んな角度で見ても解決策が思い浮かばず。
>正直詰んだので、良いハンドですが「見なかったことにして捨てる」を実行します。
>ポジション別、プリフロアクション別等色んな角度で見ても解決策が思い浮かばず。
>正直詰んだので、良いハンドですが「見なかったことにして捨てる」を実行します。
と記載しています。
実際に
マニラ62/770回
プノンペン42/627回
と今までなら参加していた状況でも降りることを増やしています。
プノンペン42/627回
と今までなら参加していた状況でも降りることを増やしています。
とはいえATだよ?AJだよ??足して24!25!つよい!!
という発想で、42回頑張ってしまった結果がこのマイナスです。
ここで改めてAT/AJについて考えると、
相手のハンドレンジが強いところに飛び込ませちゃってるのが問題
と自分の中で結論は出ています。
(うすうす気づいていたけど、数字でぶつけられた感覚です)
待つことのできない状況が来やすいトーナメントの感覚では
(ドミ負けやハイポケにぶつかったら仕方ない)
と考えるシチュが結構あり、スタックの深さでもそれが正解だったりします。
が、100BBを一瞬で失う可能性のあるキャッシュ。
改めてポーカージョーズさんの初級レンジを見直すと
vsルーズに対してもAJですら3betしていませんでした。
対策としては単純に
・プリフロでのアクションを弱める
(今までコールしてたのを降りる、今までレイズしてたのをコールか降りる)
・ポストフロップでTP作っても降りる頻度増やす
・ポストフロップでTP作っても降りる頻度増やす
の2つになると思っています。
ハンドの強さ(勝率)ではなくプレイアビリティ(≒エクイティ)
を理解した上でAT・AJは両方とも高いハンドだと認識していましたが、
3年目に突入する今、「そうではない」と認識を改める必要がありそうです。
ちなみに。
ハンド別で細かく見ると以下のように
KQoとKJsもAT・AJ・A2sと同様かなり悪い結果になっています。
KJsはたまたまな部分が多いので割愛しますが、
KQoはAT・AJと似た部分があると考えており、今後参加頻度を下げていこうと考えています。
6.まとめ
最後に上記の内容を踏まえてまとめます。
◆マニラで反省し継続する事項
・プリフロではリンプは極力せずレイズインかフォールドをする
・SB/BBでのオッズコールはしない
・フロップ/ターンはリスク取ってアグレッシブにプレイする
・22~55・A2s~A8s・2ギャップs・A2o~A9oを基本フォールドする
◆今後実施する具体的な事項
・リバーでのブラフキャッチ頻度を減らす
(ターンと整合性の合わないダウンも増やす)
・JJ/AJ/AQでの4betをやめる
・ATo/AJo/KQoのオープンレンジを狭める(UTG~+2までダウン)
・ATo/AJo/KQoのコール/3bet頻度を大きく下げる
(vsルーズパッシブやスチールチャンスのみに絞る)
・3bet頻度が下がる分はミドルポケ/スーコネで補填する
次回は4月上旬からメルボルンと少し時間をあけますが、
何度か自分でも読み返して万全な状態でキャッシュ修行旅第三弾を迎えたいと思います。
そしてプノンペンはまとめきったもののシアヌークビルの集計はこれからなので
これらを頭に入れながら1ハンドごと反省しつつ集計を続けます。
7.おまけ
カンボジアでは、プノンペンでもシアヌークビルでも
ストラドルとボタンストラドルの制度がありました。
ストラドルは、1/3レートでUTGが6を払うことでプリフロのラストアクションの権利を貰う
ボタンストラドルは、ボタンが6を払うことで同ファーストアクションをSBからにする
といったものです。
それぞれメリットはあると思いますが、僕はまだ使ったことがありません。
そのストラドル、アクションとしてはかなり重要な情報なので
ハンドメモにも漏れなく記載していました。
集計目的ではなかったもののせっかくなので
・ストラドルをされていた時
・ボタンストラドルをされていた時
・何もなかった時
でデータを分類してみました。
プレイしていると、毎回同じ人しかしない上に大抵ストラドルをやるのは
他人の嫌がるプレイを淡々とする自己中な性格で目つきの悪い人※偏見ですなので
正直(うざいなーこいつ毎回毎回……)と思っていました。
が、数字を見ると、ストラドル様様でした!
純粋なストラドルポットでの参加7ハンド、収支+201ドル(67BB)
ボタンストラドルポットでの参加43ハンド、収支1087ドル(362BB)
50ハンド(参加のうちの8%)で利益の27%を叩き出した計算です。
ストラドルする人はレンジが広いブラファーなことが多く、
気持ち良く打たせてると勝手にチップが増える楽な相手でもある
とも感じていましたが、数字で実証されたようです。
今後はストラドル(とくにボタンストラドル)をする人を見たら、
他人の嫌がるプレイを淡々とする自己中な性格で目つきも悪いけど実はお金をくれる良い人
として心の中で称えて行こうと思います。
以上