こんにちは。TOMOです。
例のごとくマニラで起こったハンド分析を。
Snowie的には僕も相手も「アグレッション高すぎ」な状態でのエクスプロイト合戦なので、
通常であればどんな動きになるのか? といった観点での分析になります。
◇実際のハンド◇
100/200/200
UTG僕22 r500
+2 r1400
LJ,HJ c
+2 r1400
LJ,HJ c
4ベットするか迷ってUTG僕 c
フロップ 6100
A54 ♧♧♢
A54 ♧♧♢
チェックアラウンド
ターン
Q ♡
Q ♡
僕 b3000
+2 c
+2 c
リバー
K ♤
K ♤
僕UTG オーバーポットbか✔︎か悩んで✔︎
+2 ✔︎
+2 ✔︎
僕 22ショウ
彼 KJoショウ ←勝ち
序盤とはいえUTGオープンからの3ベットポットが4wayになっていて、
A持ちが誰もいないなんてSnowie先生もびっくりなテーブルでしょう。
◇UTG(22)目線でのアクション◇
・プリフロ 22でオープン ←不適切
自明の理ですね。
8人から銃口を突きつけられた中、
いくらポケットとはいえ2の1ペアで飛び込んでいくのは無謀です。
そんなことは百も承知なわけですが、トナメ序盤はナッツかナッツ級
(トリップス以上の役)を作ってダブルアップを狙うゲームだと思っているので
僕はポケットであればポジション関係なくポットに参加することが多いです。
(※序盤で4ベット以上が飛び交うテーブルの場合は
逆にTT+・AQ+のみをレンジにして戦うこともあります)
・3ベットに2人がc。自分もUTG22でコール ←適切
このテーブルには、一人3ベットが大好きな方がいるようです。
その方が3ベット、後ろでポジションのある方々が2人コール。
再びUTGである自分にポジションが回ってきました。
5200のポットに対して900上乗せでフロップを見ることができます。
セットが刺さった時のインプライドオッズを考えればコールが正当化されそうです。
これぞまさに嘘から出た実。
22でポットに参加することは正当化されなかったはずのに、
何故か今は正当化される状況になっているのがポーカーの不思議なところです。
・フロップ開いたらAハイボードの2無し。チェック ←適切
悪い中では良い方のフロップです。
Aは出ているものの、ガットショットが付きました。
2が出ればセットでAKにも勝てますし、
3が出れば(62や65は考えにくいので)ほぼナッツです。
当然チェックで3ベッターに回します。
Aハイボードは3ベッターに有利なボードですので、
彼の性格的にもほぼベットするでしょう。
あるいはラストポジションの方が小さくベットして
僕は渋コーかダウンか雰囲気によってはレイズを選ぶことになるかもしれません。
・フロップチェックアラウンド。ターンQに50%ポットドンク ←不適切
フロップで誰もベットせず、ターンを開いて自分の番。
難しいシチュエーションとなりました。
3ベッターではないとはいえ、自分はUTGのオリジナルで
3ベットにコールできるレンジを持っています。
Aがボードに出ている以上、レンジ的にはとくに打っても不思議は無く、
Aを持っていても2ペアでなければ打たなくても良い場面な気がします。
打てるとするとA5s・A4s・AQ・44・55・QQ……
自分も相手も誰もが持っていそうなレンジになっていますが、まだ序盤。
3回に1回ポットを取れればOKとして50%のベットを選択しました。
Snowie先生的にはミスプレイです。
ヨコサワプロのGTOクイズで似たような状況がありました。
マルチウェイとヘッズ・アーリーとミドル等状況は違いますが、
ボードは似ています。
フロップチェックのオリジナルのレンジにAJ・AQ等の可能性は十分ありえ、
かつLJ・HJが同様にA持ち・Qヒット・フラドロ等もありえるため
3回に1回全員をおろせることは難しそうです。
この時の僕は
・最高:このベットで全員降りる
・良:このベットでヘッズになり、フラドロかAヒットか雰囲気で分かる
・普通:このベットでヘッズになり、相手のレンジは絞り込めない
(→リバーで2か3・♧が出ればポット獲得の可能性十分)
・悪:このベットで2人以上が残る
(→リバーで2か3の♧以外が出ない限りポット諦め)
といった感覚でした。
・ターンは3ベッターのみコール。リバーK♤に諦めチェック ←適切
ターンはあえなくコールされてしまいました。
そしてコールする時の雰囲気は「フラドロではない」でした。
フラドロでなく、コールできるハンドは普通であれば「A持ち(かそれ以上)」です。
ワンチャンQQ・KKもありえますが、ターンでQ・リバーでKが落ちてしまいました。
(フラドロではない前提で)フロップでAが落ちても打たなかったので、
1.QQ・KKがチェックコール/チェックフォールド体制だった
2.AJs・ATs等、キッカーに自信が無い
3.AK・AQ等、キッカー勝負では自信があるがマルチウェイを警戒した
と大きくこの3パターンが考えられます。
1:セット引かれているのでオールインしてもコールされる(6通り)
2:25%ベットならコールされるから、行くならオールイン(6通り)
3:2ペア引かれているのでオールインしてもほぼコールされる(18通り)
2の可能性は6/30(20%)。
さすがに勝負どころではないなーと思ってチェックし、相手もチェックしました。
結果、ポットが取れなかったのは予想通りでしたが、相手のハンドはKJo。
彼いわく、「(ポット12,100に対して)7000打たれたら降りてたぜ」
「6000のベットならコールする」というようなニュアンスです。
トータル4400で相手がかなりヤバい奴だったことを知れたので
後々稼がせて貰うことを思えば安い情報量ではありました。
ちなみに、僕は相手のフラドロの可能性を消していましたが、
一応フラドロでQヒットやKヒットの可能性もあるので
Snowie先生はブラフとしてオーバーベット以外に25%ベットも推奨されています。
◇+1(KJo)目線でのアクション◇
・プリフロ3ベット ←ミス
・フロップCB打たず ←適切
・ターンコール ←ミス
・リバーチェック ←適切(22目線とほぼ同様のレイズとの混合戦略)
・(もし僕がリバー6000ベットしていた場合)コール ←ミス
フィリピン人のプレイヤーは結構なアグレッションでかつタフコールすることが多く
日本人相手と同じイメージをしていると頭がこんがらがってしまいがちです。
日本人相手と同じイメージをしていると頭がこんがらがってしまいがちです。
一応確認しておくと、上記のような結果になっていました。
まとめ
ブラファー・ルーズアグレに対峙する時、大きく3つの選択があると思います。
1.相手は関係ない。自分のポーカーを淡々と
→エクスプロイトされないプレイを淡々とする。
別に72oにKToをおろされたところで構わない。
ATsや88等、良レンジでいつものプレイをして取られた分以上に返して貰う。
2.よりタイトに、本物で一撃必殺
→通常よりもレンジをタイトに。
KJo・ATo・66等、普段なら入ってくるレンジの中で、下の方のハンドは捨てる。
強く戦いやすいハンドでリバーまで基本的にチェックコールに努めて、
大きなポットをレンジvsレンジで確実に仕留める。
3.相手よりも若干タイトに、取りつ取られつ、でもトータルプラスに
→レンジvsレンジで戦うゲームである本質を元にする。
相手よりもレンジが強いのであれば、トータルで見ればプラスにできる。
Aハイやミドルヒットでも最後まで食らいつくことも必要で
受け身に回るだけでなく、ブラフレイズでのポットの獲得も目指す。
僕の場合はよほど上手いブラファーでない限り、結構3を選ぶことが多いです。
それでトータルは確かにプラスになり、
ぶつかる頻度も多いので結構な稼ぎ頭の戦略になっています。
一方で、勝つこともあれば負けることも多く
終盤に大きく削って致命傷になることが玉に瑕と感じるようになってきました。
(※このハンドのことではありません)
序盤と終盤でプレイスタイルを変えることの重要性を日に日に感じているので
色々な方のアドバイスを元に2の割合を増やしていこうと思っています。