ブログ経費増加について
こんにちは。TOMOです。
年々ブログよりもnoteの方が一般的になっていますが、今年もサーバーとドメインを更新してしまったのでまだ気ままにここで書き連ねようと思います。
2年分のサーバー代が2年前は6600円でしたが、今年は9504円でした。
電気代やら半導体やら何もかも値上がりしていている上にnoteやyoutube等プラットフォームを選択する人が増えて個人への負担額が爆上げしているといったところでしょうか。
一つの新聞が廃刊すると配達料を分担している他の新聞の値段に上乗せされてユーザーが減る悪循環に陥るといった話を聞いたことがありますが、デジタルの世界でも似たようなことが起こって自分の出費が増えるとは思ってもいなかったです。
このブログは元々無料のシーサーブログから始めて、(趣味でやってる&自分の備忘録で読み返す時に広告挟まれてうざいなー)という感情から独自ドメインにした経緯があります。
移行後はGoogleアドセンス等の広告を入れることもせず、ポーカーの話題も多いのでたまに来るオンラインカジノ等への集客告知依頼も全て断ってきたので収益は0です。
ドメイン代とサーバー代はかかるけど趣味と日記帳代わりに年数千円ならいっかと思ってはいますが、noteなら無料だし管理もしやすいと言われると確かになーと思わなくもないです。
また2年後に考えます。
103万円の壁による働き控え
さて、日本では”103万円の壁”が話題ですね。
僕も大学生時代バイトを始める際、このことについては親に話をされました。
学生時代4つバイトの経験がありますが、一番時給が安かった本屋バイトは当時時給800円です。
当時の最低時給を一応調べたところ750円で今が1078円なので、埼玉の2010→2024ですら43%も上がっています。
埼玉県最低賃金の推移
当時800円のバイトだと現在1150円になっている計算ですね。
当時の僕が103万円の壁を意識してバイトしたら1287時間/年(107.2時間/月)まで働けますが、今だと895時間/年(74.5時間/月)なので平日4時間×3日・土日8時間×1日で超えると考えると、この時給ではちょうど学生は働き控えすることになりそうです。
(実際は長期休みに多く働いたり試験休みは休んだり等ありますが、あくまで目安として)
人手不足で困っている中で(上手くいってるかどうかは言及しないけど)女性の社会進出・定年の引き上げ・少子化対策と色々手を打ち、一方で働き方改革・最低賃金の引き上げ・NISA枠等投資の推奨で資源の効率化/生産性向上の元一人あたりの働く時間を削減してきたように見えていますが、社会の全体最適と個のライフワークバランスとをえっさらおっさらバランス取った結果が今ということでしょう。
そう考えると働きたいけど損するから働かない所謂”働き控え”は社会全体にとっても労働力を遊ばせているだけで、もっとお金の欲しい個にとっても足枷になっていてマイナスでしかないわけで、よくもまあこんな長期間放置してきたものだなーと関心してしまいます。
個人的には税収が下がることよりも労働力が有効活用されない方が問題という認識ですが、賢い人達の考えることは良くわかりません。
年数千円のサーバー代すら払うかどうか検討するのが僕も含めた一般市民心理なので、万単位で親やパートナーの所得税が上がるのを避けるのは普通の思考だと思います。
学生が9万円稼ぐのに80時間かかるとして、その分親の手取りが減ったら(80時間分世帯としてタダ働きしてるのと同義だからその時間勉強なり趣味なりに使おう)……と考えてしまうのは至極真っ当な判断だと思いますが。
壁を超越する優秀層もいる
最近マレーシアに住んでいた知人が日本に戻ったケースがありました。
その人は国家資格を持っていて日本では時給1~2万円程稼げる職なのですが、そうなると例えば時給1万円で年1000時間働いて手取り724万円らしいです。
参考;https://www.mmea.biz/simulation/calculation/
276万円が社会保険料や税金になるわけですが、それでも手取り時給7000円超えで年1000時間の労働で年間724万円も自由にお金が使えるので、働くメリットはありそうです。
昔今話題のポーカー専業を目指すっていうことという記事を書きましたが、収入的な意味で普通に働くことが向いているとこういう結論になるんですよね。
103万円の壁で働き控えする人がいる一方で、優秀すぎる人は”働かないと損”してるような感覚になるのもまた自然です。
(この友人は世間体や社会的な繋がり・リタイアの生活に飽きたとかそういった意味で復職した部分も大きそうですが、「時給1000円でも復職してた?」に対して即答してなかったので以下略)
さて、ここからは僕の話も交えて、僕に近い投資家の仮の話をしようと思います。
税制による働き控えは他にもある(本題)
僕は2018年にマレーシアに移住しましたが、2012年の大学生時代から(いつか海外に住んでみようかな)と漠然と思っていて、振り返れば中学時代から持つ(何になりたいかと聞かれても好きな時に好きなことをしたい以外無くね?)という考えのまま大人になっていました。
もうちょっと具体的な言葉に落とし込むと「時間・場所・お金に囚われずに好きな時に好きな場所で好きなことをしたい」といった言語化でした。
◯◯になりたい! バツバツのような人になりたい! という感情が全然無くて、その時その時やりたいことをやれるように選択肢を残しておきたいといった意味です。
まだFIREという言葉が一般的でなく、僕自身もこの言葉を知る前に考えた漠然とした人生の目標です。
移住当時は今よりもどころか絶対額的にも資産は少なかったですし、お金使うような趣味も無いし働かなきゃいけなくなったら、あるいは働きたくなったら働けばいいやくらいの感覚で海外居住を始めています。
(今が多いというわけでもない)
当時27歳だったので3年後でも30歳。当時から人手不足は慢性的でしたし、その世界線を今客観的に振り返ってもなんとかなったように思います。
(こういうこと書くからたまに人生舐めてるとか言われるんよねぇ)
さて。今は6年経って33歳。履歴書の空白期間も6年です。
僕が今友人のように日本に戻って仕事を始めた場合、年収や時給は幾らくらいなんでしょう。
コネ使ったり起業したりインセンティブ多い業種で勝負したり等を抜かして現実的な就職のラインを調べてみると額面でざっと430~460万円程度でした。
そもそも運良く就職できたらにはなりますが、仮に430万円だとすると、手取りは337万円です;
年245日・1日8時間のホワイト環境と仮定して手取り時給約1720円です。
優秀な友人の時給を前に持ってきたせいで低く見えますが、実際全く悪くは無いですね。
日本も一応インフレしていることを実感しなくもないですが、最低賃金の変動で当時の年収換算すると額面320万円程度の仕事ってことにもなるので年だけ取ってスキルを伸ばしていない大人に対して社会は容赦ないものです。
配当所得との相殺を考える
ここでマレーシア居住者はマレーシア株や投資信託等の配当/売却益・定期預金の利息等が0%、日本居住の場合は20.315%であることを思い出します。
分離課税の金融資産からの収入が仮に1660万円程だと337万円の税金となるので、金融所得課税と本業による手取り収入がちょうど相殺されることになります。
103万円の壁で感じる(これって実質タダ働きじゃね?)と同じですね。
さすがに1660万円の金融資産からの収入は現実的でないとして、仮に本業と同じ430万円だった場合は、873,545円が税金となり、手取りと相殺すると実質249.8万円のために1年間働くことと同義となります。
この場合実質手取り時給は1274円(26%減)です。
僕は今FIREを目指したり検討したりしている人達のように配当収入が幾らで、幾らになったら仕事辞めようかな本業と配当が同じになってきたからうんぬんといった真っ当な思考の期間が無かったですが、このくらいがX上で見る彼らの「働くのが馬鹿らしくなってきたかも」という感覚になるラインなのかなと予想します。
※実際は年金や保険は価値あるものにお金を支払っている(ある種投資みたいなもの)とも言えますが、ここでは考えないものとしています
変動の大きい雑所得との相殺を考える
金融資産からの収入は安定していてかつ本業との分離課税なので計算も立ちやすいですが、次に変動の幅が大きく本業との総合課税となる別の所得(名称;”副業”とします)が本業と別にある場合でザックリ計算してみます。
年収430万円相当として、5年間で合計2150万円の収支、具体的にそれぞれ1年目から5年目までで+4150万円、+1000万円、0円、-1000万円、-2000万円の結果だったとします。
その数値でシミュレーションにかけたところ……
法人化したり損益通算したり経費を組み込んだりといった対策は考慮していないとはいえ、本業年収430万円・副業年平均430万円で、手取りが年平均337万円(税率61%)と副業で稼いだ分全て税金等に消えるという計算になりました。
(この数字に合わせて設定したわけでなく、本当にたまたまそうなった)
これはもし日本にいるなら副業を辞めるのがゲーム理論上の正解で、副業の税率が0の国があるなら本業は捨てて移住して手取り平均430万円にするのがより正解になりそうです。
どちらにせよ稼ぐ能力のある人が稼ぐことを辞めるているので、これも一種の働き控えですね。
ちなみに分散の無い場合が手取り年平均632万円(税率26%)です。
副業収入がない場合と比べて295万円も手取りが増えているので、このようなパターンの場合はなかなかどちらかを辞める決断は難しそうです。
(お上が望んでいるのはこういう人達でしょうね)
で、僕。
マレーシアに住み始めた理由はこの記事の冒頭でも書いているし他の記事でも触れているように税制よりも興味関心や気温や健康(マレーシアだと花粉症が無い、偏頭痛が起こりにくい、風邪を引きにくい等)といった面が大きいのですが、いったんお金以外の要素を無視して考えます。
手残りのことだけを考えると、
安定した配当や利息で20%引かれる上に、仮に総合課税となることで数千万円利益の出る年があったら(就職した場合その収入からも)半分手取り減るんだよね
という思考になり、これはつまり……
Q「仕事何してるの?」 A「マレーシアに住むこと」
といっても過言ではない気がします。
(実際はアメリカのETFで配当に30%払う等しているので、全てがマレーシア移住の方が得というわけでもないですが、総合的に)
とはいえ気持ちの部分も大きかったりする
とまー数字遊びをしたわけですが、実際は数字上の損益分岐点なんてそんなに重要じゃなくて、気持ちの部分が大きいと感じています。
計算上マイナスでも日本が好きならそもそも海外に出る選択肢が候補にない人もいますし、数字上そんなに変わらなくても1円でも多く取られるのが嫌で日本を離れるという人もいます。
実際「別に10%20%なら払うけど、たまたま稼げた年に55%とか言われるとねぇ」というような人も多く見てきました。
その10%20%の金額が幾らなのか恐ろしすぎて考えたくないようなレベルの人達の「払ってもいい(むしろ払う)」「日本で仕事してもいい(仕事したい)」感情が制度によって削がれているって勿体ないですねぇ。
実質週の1日タダ働きじゃん!
実質半分以上自分以外のために稼いでるようなもんじゃん!
実質自分だけハイリスクハイリターンで国はリスク0じゃん!
みたいなことを感じると嫌になるわけで、色々と複雑な制度作って分かりにくくしてきたのかもしれませんが、情報化社会で想定以上のスピードでメッキが剥がれているような気がします。
大金や雇用を産み落としてくれるような人達に嫌気をさして移住されたら本業による税収も減るだけじゃなくて日本で経済活動すらしなくなるからよりマイナスとも思えるんですが、制度作っている人も個人や組織の気持ちで動いているとしたら、その結果が今のこの感じなのかもしれませんね。
日本の未来に幸あれ。