こんにちは。TOMOです。
前回の記事
【ポーカー】オーストラリアキャッシュ修行旅 序章(1/3)
に続き、オーストラリア遠征についてです。
前回はオーストラリアに行くまでの準備について記載しました序章でしたが、今回はいよいよメルボルン到着~クラウンカジノでのポーカー事情・そして僕のポーカー成績をメインに記載していきます。
メルボルン到着~ホテルへ移動
今回はコロナ禍ということで様々な準備をしてマレーシアを出発し、シンガポールのチャンギ空港を経由してメルボルン国際空港に到着しました。
シンガポールのチャンギ空港では乗り換えに6時間の間がありましたが、飲食店やお土産店・ブランド品等お店はほぼ全ての店が空いており、ベンチにも(多少ソーシャルディスタンスを気にすれば)問題なく座ることができました。
少し前だとトランジットの人は一画に押し入られてそこから移動が全然できない……ということでしたが、先月時点では何も制限なく、窮屈感を感じるようなこともなく快適な待ち時間でした。
こんな感じで店は開いていて人はそこそこ少なく、普段よりも快適↓
そして乗り換え後飛行機はメルボルンに到着します。
日本での国際線到着は、いまだに2時間~5時間程度かかる程コロナ対策を徹底していますが、オーストラリアは開国したことでとくに厳しいこともなく飛行機到着後すぐに降りて出入り口に向かうことができました。
感染対策してないと楽かもしれないけど、逆に怖くない?
という意見もありそうですが、飛行機に乗る前に航空会社各社が必要項目を確認しているので、入国時に改めてする必要はないという理由のようです。
日本人の感覚ではクライアントが納品前に品質チェックをしていても引取側も自分で品質チェックするのが一般的かと思いますが、合理性を考えるのであればこれで問題はないはずですね。
ということで問題なくメルボルンの税関を通ることはできましたが、このままカジノに直行するのはルール上問題がありました。
メルボルンの位置するヴィクトリア州では到着から24時間以内に検査キットを使い自分で陰性を確認できてから自由に移動ができるというルールでした。
本来は空港や空港周辺あるいはホテル近くのドラッグストアで購入すればよかったのですが、僕は売り切れていた時のリスクを回避するためH.I.S.のサポートを利用していたので、支店まで移動して検査キットを受け取りに行きました。
(検査キットの入手を目的にする移動は許可されています)
検査キットを受け取り、検査キットを持ってホテルへ移動します。
ちなみにメルボルンから市内へはSky Busというバスで往復32ドルでした。
参考;メルボルン空港から市内へは一番安い交通手段「Sky Bus」を使おう
検査キットで陰性確認
チェックインして部屋に到着後すぐに説明書を読みながら検査をしたところ……無事陰性でした。
陽性の場合は行政の方に連絡して指示に従う必要があるようですが、陰性の場合は報告をする必要はなく、そこから晴れて自由のルールです。
と、いうことで早速準備をしてメルボルンが誇るクラウンカジノへ向かいました。
いざクラウンカジノへ!
ホテルはクラウンカジノ徒歩圏で取っていたので、陰性と分かればホテル⇔カジノの移動生活が始まります。
そもそもカジノはやっているのか?
カジノはやっていても、外国人は入れるのか?
入れたとして、ポーカーはやっているのか?
やっていたとして、人は集まっているのか?
人は集まっていたとして、ソーシャルディスタンス的に何人まで座れるのか?
そもそもクラウンカジノのポーカールールはどんな感じ?
etc……
期待と不安を胸に、カジノのある建物の前に到着します。
入場時に州の管理アプリによるチェックイン(QRコード読み込み)とワクチン接種証明書の確認がされましたが、その場でアプリダウンロードをしてQRコードを読み込み、コピーした紙のワクチン接種証明書を見せたところ、問題なく中に入ることができました。
マレーシアで似たようなアプリを毎日使っており、ワクチン接種証明書も念のため持ち歩いていたので事なきを得ましたが、日本で住んでいるとアプリ利用のイメージが湧かず、接種証明書もホテルに置いてきていた……なんてことはあり得るんじゃないかなと思いました。
「念のため」で準備しておくこと、大事ですね。
さて。
初めてのカジノに入れたら次にやることは一つです。
「メンバーシップカードを作る」ですね。
初めての空港で乗りたい路線を探すような感覚で、案内に従ってそれっぽい場所に向かい、列に並びます。
そして自分の番が来たらパスポートを渡しつつ「初めてなんですがー。カードを作りたいですー」と伝えます。
住所や電話番号等を聞かれるがまま答えて、メンバーシップカードをゲット!
これであとはお金さえあればバカラでもルーレットでもギャンブルを楽しみ一攫千金を狙うことができます。
が、とりあえず僕はポーカーがしたくてウズウズしているので、今度はポーカールームを案内看板で探し、向かいます。
ポーカールームは地下にありました。
一度カジノから出て、エスカレーターで下がり、するとまた入場という体裁になるのでQRコードを読み込んでワクチン接種証明書を見せて、ようやくポーカー会場に到着!!!!!です!!!!!!!
2年ぶりのカジノ!
人生初のクラウンカジノでのポーカー!
不安いっぱいのコロナ明けすぐのオーストラリア旅でしたが、この瞬間、メチャクチャテンション上がってました。
現地時刻12:37でしたが、
1/3 3テーブル
2/4 3テーブル
更にウェイティングが1/3〜5/10に計8人、1/3PLOに4人
ということで活況と言えそうでした。
初日は1/3にウェイティングを入れて10分も待つこと無く名前を呼ばれ着席。
2年ぶりのカジノでのライブポーカー!
マレーシアもオーストラリアもコロナ対策が厳しい国々だったこともあり、感慨深いものがありました。
久しぶりのライブポーカーで普段降りるべき場面でコール過多になったり、AK・AQで計0勝7敗だったり、移動疲れで眠気がドッと来たり……色々あって初日は600ドル近くマイナスを出して数時間でホテルに戻りました。
カジノでポーカーができる。
それだけで幸せを噛み締めていたものの、眠気を噛み殺すことはできませんでした。
クラウンカジノのポーカー事情
ここまで時間軸に沿って筆を走らせましたが、ここでクラウンカジノでのポーカーについてまとめていきます。
あくまで2022年3月10日~23日時点での事情で、コロナ等で既に変わっている部分もあるかもしれないので参考程度にしていただければと思います。
基本情報
・場所:8 Whiteman St, Southbank VIC 3006 オーストラリア
・公式サイト:https://www.crownmelbourne.com.au/
・主要トーナメント:オージーミリオンの開催地
・テーブル稼働状況:1/3NLH・2/5NLH・1/3PLOは平日計10テーブル程度。
5/10NLH・5/5PLO以上も含めて金・土は20テーブル以上
・レーキ(手数料):10%・15ドルキャップ。結構高い。
・その他手数料:テーブル着席時に5ドル必要。ポットに入らず場所代として徴収される。
・バイイン:1/3は100~300、2/5は200~500
・ストラドル:なし。UTGが2BBを置いても良いが、ブラインドレイズ(ハンドを見る前に2BBにレイズをしたこと)になる。メリット皆無だがやっている人が2テーブルに1人くらいいる。
・ディーラーへのチップ:なし
・プレイヤー人数:8人MAX(恐らくコロナ対応)
・ウェイティング:基本は長くて5~10分程度。人数集まるとすぐに新卓開放するため、リストの上位だと入れ替わりに着席、9番目等だとすぐに新卓に着席できる
・ディーラーレベル:高め。
・プレイスピード:速い。タイムバンク制度を導入し、少し悩むと10秒のカウントされ、0になるとフォールド扱い。悩みたい時は5ドル払うと30秒追加される。自動シャッフラーがテーブルに標準装備されており、サクサク進む
・特殊ルール:ラストアグレッサーがファーストショウ。ショウダウン時に通常はボタンの次の人(SB~ボタンの順)からショウするのが一般的だが、メルボルンは最後にベット・レイズをした人が最初にショウする。例えばプリフロップにボタンがオープンしたボタンvsBBでフロップ~リバーまでチェックで回ったらボタンが一番最初にショウ、UTG VS ボタンでボタンがターンレイズした場合はリバーでボタンから先にショウ
その他情報
・食事:着席しながらは不可。カジノ内の飲食店まで行く必要あり
・ドリンク:有料。ペットボトルの水が2.5ドル。その他は5~20ドル程度。高い
・ウエイターへのチップ:0.5~数ドルのお釣りを渡すのが一般的
・コロナ対応:入場時にワクチン接種証明必須。従業員はマスク必須。お客はマスク義務なし
・プレイ制限:1日12時間/週48時間のプレイ制限あり。詳細はこちら
・コンプ:90時間のプレイで40~50ドル分のポイントがつく
「オージーミリオンのホーム」「ポーカーのホーム」等と至るところに記載されており、ポーカールームに力を入れていることが印象的でした。
収支を考えずにただポーカーを楽しみたい人にとっては待ち時間も少なく、プレイスピードも速く、雰囲気も良いためかなりオススメな環境です。
一方で、着席時に5ドル取られ、レーキも高め、ドリンクも有料……と稼ぐ/経費を減らすという意味では良くありません。
その分プロが少ないということでもありますが、1日12時間プレイすると12時間カジノに入れなくなり、週48時間プレイすると72時間カジノに入れなくなるというギャンブル依存症対策をしており、引っかからないようにプレイ時間を調整しないといけないことがネック。
(このルールは数年前はなかったようで、実際シドニーで出会ったプロの中でこのルールを理由にメルボルンからシドニーに移動してきた人もいました)
良いところと悪いところがハッキリしているので、人によって評価が大きく分かれそうです。
ちなみにコンプ(ポイント還元)が40~50ドル程度ついたため、僕はカジノ内のレストランで2食(それぞれ20ドル程度)を無料で食べることができました。
メルボルンでのポーカー成績
結論、めっちゃ負けました!
1/3をメインで打っていましたが、大きなポットをことごとく落とし、強いハンドは負け、久々のポーカーでプレイが良くなかったこともあり運の悪さを取り返すことができませんでした。
具体的なオールイン勝負
3/10-14(14日に記憶ベースでメモ)
99 < TT PFAI
TT < KQo PFAI
QQ < AQo PFAI
88セット < フラドロ FAI
TTセット <フラドロ FAI
KK < AA PFAI
AA トップセット> AJ TPTK FAI
3/15
AKo < JJ PFAI
3/16
KK < JTo PFAI
KQ < 88 PFAI
AK < KQ PFAI
3/19
QQ > 88SOS FAI
AJs < KK PFAI
2オーバーガットバックドアフラドロKQ < JJ FAI
3/20
AKo < QQ PFAI
QTs < 77PFAI
KJs オープンエンドフラドロ> J9o オープンエンド FAI
3/21
A3sフラドロ > K9o 2ペア FAI
KQo=KJs トップペア同士FAI
3/22
JJハイポケ < フラドロ(> TP) FAI
AQo < TT PFAI
AKs < AA PFAI
98s < 99 PFAI
素敵な戦績ですね(白目)
何よりもこんなくだらない勝った負けたをメモしようと思うくらいに負けが続き、メモを初めてからも全然収束しなかったことが凄いです。
遊びで座っていたPLOで大惨事
また、上記はNLH(テキサスホールデム。いわゆるポーカー)の例ですが、PLO(ハンドを4枚使うポットリミットオマハ)ではほとんどのハンドでノールックオールイン(ハンドを見ずにポットレイズ・オール・イン)を繰り返す人と同卓し、参加した7連続でポットを落として-750BB(-2250ドル)となる日がありました。
プリフロップで自分はハンドを選んでオールインを受け、相手のレンジ100%と勝負。
テキサスホールデムで言うところだと自分のハンドは平均して44~88・A5s~A9sあたりでエニハンとぶつかるようなイメージです。
そう考えると2連敗・3連敗程度は仕方ないとしても、7連敗して相手が消える……というのは結構やるせない日だったことが伝わるんじゃないでしょうか。
勝率60%を7連続で負ける確率は0.16%、55%であれば3.7%。
無くはないけどなかなか無い確率を引いたものです。
プロからのありがたい助言
そんな感じでテキサスホールデムもPLOもやるせない日々が続いていた時に、こんなことを感じて何気なくツイートしました。
すると、プロの知り合いから
>オーストラリアで勝つコツは1-3を打たないことです。
というとても簡素で完結されたリプが届き、そこからレートを上げて2/5を打つことにしました。
僕自身はプロでも無く、ポーカーとの向き合い方は「楽しいから打つ」以上でも以下でもありません。
一方で、負け続けると異常にお金のかかる趣味となってしまい、それでは例え楽しくても続けることは難しいので、
「最低でもポーカーだけでプラマイゼロ。
理想をいえば経費含めてプラマイゼロ。
それ以上なら経費を増やしてより快適に。」
をモットーに海外遠征をしています。
そのため1/3のレートで十分で、わざわざプロが散見される上のレートに座ることはまだ考えていませんでしたが、レーキと分散で1/3のレートがきついのであればその限りではないな……と、このリプをいただいてから2/5を打つことにしました。
1/3と2/5の違い(肌感覚)
1/3と2/5で何が変わるかというと、細かい点が少しずつ変わります。
1/3に関しては、カジノでの最低レートであること・100BB=300ドルは現地の人にとって1日働けば稼げる額であること等から、雑なプレイヤーが多いです。
例えば、ポーカーにはストラドルというルールを採用しているカジノがありますが、クラウンカジノでは採用していませんでした。
ストラドルとは、本来プリフロップで一番最初にアクションするUTGが2BB払うことで、擬似的にレートを1/3から1/3/6のように変えて、最後にアクションする権利を買う……というものです。
正直ストラドル自身は期待値マイナスのプレイなのですが、それでも
・高いレートにすることで周りのプレイヤーにマネープレッシャーをかける
・最終アクションになることで、強い手と弱い手を混ぜてレイズできる
・UTGでなくなることで、そこそこ強いハンド(65s・KTo等)をコールして安くフロップを見ることができる
・リンプで回った場合、チェックしてフロップを見ることができる
と、メリットもあります。
クラウンカジノはこのストラドルルールを採用していないので、UTGはUTGとして最初にアクションをしなければいけません。
本来それで終わりなはずなのですが、一部のプレイヤーはハンドが配られる前に2BBや5BB等を場に置き、擬似的にストラドルのマネをしていました。
ストラドルルールを採用していないので、これは単なるレイズとなります。
つまり、他のプレイヤーがコールのみをしてBBまで回った場合、レイズ権がなく、ハンドを見てからレイズするか否かを決める権利を放棄しているだけのプレイで、するメリットが一切ありません。
正直全くメリットがなくデメリットの大きいプレイなのですが、1/3だと2テーブルに座ると1人はこの架空ストラドルと呼ぶべきブラインドレイズをしていました。
6ドルって570円であり、日本の吉野家で牛丼並Aセットが食べられる金額ですが、溝に捨てても困らない人も世界にはいるんですね。
また、オープン額も1/3はメチャクチャです。
オンラインプレイヤーにとっては2BB~2.5BBオープン程度が一般的かと思いますが、ライブではそれ以上になることが多いということも差し置いて、いきなり15ドル(5BB)・20ドル(6.7BB)でのオープンが主流となります。
更に、参加率も50%を超えるプレイヤーが珍しくなく、
・リンプポットで7人でフロップを見に行く
・3人リンプに対して30ドル(10BB)のレイズが入って、それに全員コール。120ドルポットに入った状態で4人でフロップを見に行く
・40BBの4betに対してコーラー2人。スタック60BBのところポットに120BB入った状況で3人がフロップを見に行く。出てくるハンドが75o・22
みたいなことが日常茶飯事です。
こうなると10%の5BBキャップのレーキとはいえ、キャップ近くのレーキがカジノに取られることも多く、ポットを取っても手残りは思ったよりも少ないこととなります。
僕自身も弱いハンドでコールが貰える以上低い額でオープンする必要もないので、ハンドを選んでオープンの場合は15~20ドル、一人以上コールが入っていたら20~40ドル程度と大きめのレイズを使っていました。
一方の2/5はというと、1/3と変わらない部分もありますが、テーブルに1~3人程度プロと思われるプレイヤーが存在します。
また、ルールを覚えたてのプレイヤーや、負けることを前提に遊んでいるプレイヤーは座らないので、プロ以外でも全体のレベルは底上げされます。
そのため、1/3程アクションが乱れる頻度は減り、3BBオープンが主流で2~4人でポットを奪いに行く、数字当てゲーム・役作りゲームからポーカーっぽいゲームに変わります。
それでも時間制限やテーブルチャージ等により本当に上手いプロは少なく、1/3よりはレベルが上がるものの僕程度でもプロと思われる人達の平均はありそう……という感覚でした。
メルボルンの結果まとめ
そんなメルボルンでの成績は、以下の通りです。
13泊14日の旅で合計93時間(平均7時間10分)稼働し、-2234ドル。
メルボルンに来るまでのPCR検査代・フライト代・ホテル代で2000ドル近く・食費生活費で1日15ドル程かかっていることを考えると、“爆死”といって差し支えないレベルの結果となりました。
それでも内訳を見ると1/3NLHで779ドル負け、1/3PLOで1805ドル負け、2/5NLHで350ドル勝ちということで、オールインで負け続けた割に1/3NLH・PLOでの負けは1000BB以内に抑えることができ、2/5NLHでも十分戦える手応えは持てたので、収穫はあったとシドニーに向けて前向きになれました。
元々打つ気のなかった2/5を打とうと決めるきっかけになったプロの助言、
>オーストラリアで勝つコツは1-3を打たないことです。
これが転機となり前を向け、シドニーでは2/5NLHを中心にすることとしました。
次回はメルボルンから場所を移してのシドニー編となります。