こんにちは。マレーシア在住のTOMOです。
昨日、小池知事の記者会見をリアルタイムで拝見しました。
参考までに、テレビ朝日系列「japanews24」というサイトで
日本の最新ニュースを見れます;
個人的には首都封鎖もあり得ると言及した翌日の会見だったため
いよいよ東京もロックダウンかなと思っていましたが、
「不要不急の外出を控えるよう要請する」との言葉で留まりました。
一方でパリやニューヨークの例を出したり、「感染拡大 重大局面」等のパネルを持ったり。
自粛解禁ムードを漂わせる都民に対して再度危機感を持たせようとしている
ことは伝わってきました。
日本の医療従事者のレベルは高くその専門家会議もありつつ
まだロックダウンをしていないことは、その必要性がないからなのかもしれません。
具体的には、
1.換気の悪い密閉空間
2.人が密集
3.近距離での会話や発声
の3つが重なることが感染のリスクになる
(よって3の状況が起こりにくい満員電車はリスクが実は低い)
といった事実を早期に見抜いたこともあり
ロックダウンといった対処は本来過剰と判断しているのかと予想しています。
ロックダウンをしなくてもこの3要素が重なる場を作らない・退避することができる。
さすればコロナは終息されん。。
理屈ではそうである気もします。
ところで、今回の新型コロナウィルスに関連して様々な出来事が問題視されています。
・渋谷/新宿/原宿等は普段より少ないとはいえ若者で溢れている
(こんな時に遊びなんて我慢しろ論)
・海外留学や旅行から帰国された方が地元で感染拡大させた
(そもそも今海外に行くってどうなの論)
・海外旅行をされた方が検査結果の出る前に飛行機に乗り陽性だった
(待機要請無視しての移動はダメでしょ論)
・パチンコ店やアミューズメントカジノは営業を継続している
(近距離密集する場所は休まなきゃダメでしょ論)
・知事から中止要請を受けたにもかかわらずK-1を開催した
(イベント自粛は当然でしょ論)
等々。
他にも例を挙げればキリがないでしょう。
どれもこれも批判する理由も分かるし、批判する側の意見が正論のように思えます。
一方で、自分が当事者だったら?と考えるとなかなか難しいものがあります。
・要請を素直に聞くと、払い戻しできないチケットやホテル代等数十万円がパーになる
・自転車操業でなんとか生きてるのに開催しないと関係者ともども潰れる
こんなところでしょう。
そして批判される立場に立った意見は
「やめたとして、政府も誰も保障しないでしょ?
叩くのはお門違いじゃない?」。
この意見もごもっとも。
色々感じるところはありますが、大雑把に言ってしまうと
・ルール(法)の範囲なら何をしても良いのか
・マナーやエチケットを守るのか
といった問題にできるような気もします。
マナーやエチケットは「守った方が良いもの」であることは
ある程度倫理観のある方なら全員分かっている。
でも「守るべき」ものかと強く聞かれると意見は分かれます。
そして「誰かを守るため」「死や大怪我を免れるため」といった大義名分があれば
マナーレベルのことは無視しても良い状況ができると考える人は多いはずです。
子供がボールを追いかけて赤信号を渡ったのを目撃し、
その子を助けるために横断歩道に飛び込んだとしても
「赤信号なのに横断歩道の前に出るなんて最低だ!」
という人はなかなかいないでしょう。
今回のK-1主催は「従業員や関係者(あるいは会社)の経済的な死」を
目の当たりにしている点ではこの例と似ている部分もあります。
物理的な死と経済的な死は全然違うと感じられる方にとっては
例として適切でないと言われるかもしれません。
「自分含む周りの人々を助けるために数万人を危険に晒して良いのか!」
という意見ももっともで、だからこそ当事者にしか分かりえない
苦渋の決断だったんだと自分は予想しています。
では海外旅行に行っている人は? 国内旅行は? 埼玉から渋谷に行くのは?
と考えていくと、どこまでOKとするかの線引きは個人にはとても難しいように思います。
同じ海外に行くとしても、
観光か、危篤の親族に会いに行くかといった理由の違いでも判断は変わりそうです。
(実際、ロックダウン中のマレーシアでも
1. 家族の死が近づいている 2. 家族が危篤
の場合は州スルー=州を跨いでの移動が例外で認められています)
個人でも組織でも、何がOKで何がNGなのかの判断はとても難しく
「自宅の自室に籠って、家族とすれ違う可能性があるならホテルに宿泊」
くらいしないのであればリスクは残ります。
(実際、感染の疑いのある男性が自宅の庭にテントを張って
家族にかからないようにしているというニュースもありました)
結局このへんの難しい判断をマナーや良識に頼って
個々人・個の会社に迫るからややこしいわけで
政府の方で線引き(ルール化)してしまえば良いのにと思います。
マレーシアについていえば
会社に対しては
>水,電気,エネルギー,通信,郵便,輸送,灌漑,石油,ガス,燃料,放送,金融,
>銀行,保健,薬局,消防,刑務所,港,空港,治安,国防,清掃,物販,食料供給等
>の主要インフラ
を除く全ての営業をNGにし、
個人に対しては
>ドライブスルーや持ち帰り及びデリバリーによる食料の供給,食料や日用品の購入,
>医療を受ける又は保健省医務技監により許可された特別な場合
を除く全ての行動をNGにしています。
最初は警察官だけで対処していましたが、守られない人も多く
数日のうちに軍も派遣されて徹底順守を呼びかけています。
「そんなこと言ってもお金がない! 仕事がないと困る!」
という方々も勿論たくさんいると思いますが、
「すまん! そんなこと言ってられる場合じゃない!」
というのがロックダウンを実行している各国の答えなわけです。
(「すまん!」の部分は「わがまま言うな!」とか「知るか!」なのかもしれませんが)
個人・会社・業界。
様々な単位で経済的に生きるか死ぬかといった重要な局面になっていますが、
感染拡大・医療崩壊が起これば国が死ぬといっても言い過ぎではありません。
(実際にイタリアではその最悪なシナリオが起こってしまっています)
個々に対する配慮も勿論重要ですが、個々を守るためにも
今も懸命に従事して下さっている医療従事者の方々のためにも
日本政府にもしっかり責任を持って決断をして欲しいと思います。
いやホント、海外在住者のツイートでもよく言われていますが、
日本在住の日本人だけ平和ボケしすぎです。
保障がーとかイベント開催がーとか言ってられるレベルじゃないので
早く行政が音頭を取って個人もそれに倣って早く終息に向かってほしいです。
国単位でどこかが死んでも、世界単位では死なないように
各国が入国制限をしていると僕は認識しています。
個人単位でもなるべく重症者・死者が出ないように
日本国・都道府県・市町村・個人単位……と協力して
なんとか防いで欲しいものです。
マレーシアもロックダウンしてるからといって収まるとも限らないわけですが
敵が新しい未知なるウィルスという前代未聞の状況なので
「できるならやりすぎるくらいやれば良い」
というスタンスで今はちょうど良いのかなと思います。
世界が平和でありますように!!