こんにちは。TOMOです。
マレーシアで怠惰な日々を過ごす中、ポーカーも制限されて頭も身体も鈍っていることを感じています。
僕はポケモン世代ドンピシャで、小学校低学年時に初代ポケモン(赤・緑・青)が発売され、ゲーム・アニメ・そしてポケモンセンター等、ポケモンと共に育ったと言っても過言ではありません。
そんな世代真っ盛りの僕も中学~大学時代はゲームをやらない時期もあったものの、断続的に発売された後になんとなく買ってなんとなくストーリーだけクリアし、そして対戦や図鑑集め(全ポケモンゲット)等には手を出さずつかず離れずの関係でここまで来ました。
一方、高校以降の友人の中には日本でもトップクラスであろう脳をフル回転して対戦にいそしみ、そして活躍できるポケモンを用意するため厳選と呼ばれる作業(能力値の高いポケモンが産まれるまで大量に卵を産ませていくこと)に毎日何時間とかけていることを横目にしていました。
(楽しみ方は人それぞれとはいえ、ようやるなー)
当時の僕は今の僕よりもまともだったようで、友人の作業をそんな風に評価していました。
これが2010年前後でしょうか。
そして時は流れて2020年。
今回の新作(剣盾)もストーリーだけクリアして満足していましたが、時代は変わってyoutubeというものが存在し始めます。
ゲーム実況者が配信しているネット対戦のポケモンバトルがめちゃくちゃ戦略に富んでいて一つのコンテンツとして、ポーカーのプレイ解説を見る感覚でなんともなしに見ていました。
こういう戦略ゲームにおいては変数と呼べる要素が存在しますが、ポーカーでは
・ストリート(プリフロップ・フロップ・ターン・リバー)
・ボード(共通カード)
・お互いのスタックサイズ
・ベット時の金額
・お互いのハンド(レンジ)
等が変数として考えられ、とても簡単なルールから無数のバリエーションが起こることがゲームの楽しさを引き立たせる要因です。
さて、一方のポケモンバトル。
アニメで主人公のサトシが戦うイメージでいえば、
・サトシ側:ピカチュウ
・相手側:イワーク
と対面すると、「電気タイプは地面タイプに弱い」といったタイプの要素が状況を一番わかりやすく説明する変数といえるかと思います。
そこに
・ピカチュウの中でもサトシのピカチュウは経験値が高い
・普通のポケモンができないことができる(サトシ「避けろ」ピカチュウ「ピッカー(意:イエッサー)」等)
・フィールドを味方にできる(壁にぶつかりつつ反動をつけて相手に攻撃、スクリンプラーから水を出す等)
といったチート要素も、タイプの相性を吹き飛ばすには重要です。
ゲームにおけるポケモンバトルにおいてはそんなチートはできず、同じピカチュウなら能力値のMAXは皆一緒で、どんな技を覚えさせるかくらいしか基本的には違いありません。
と僕は思っていました。
しかし、youtubeでポケモン実況を見ていると、
・個体値(6種類×32通り)
・努力値(6種類に508を割り振り)
・性格(25種類)
・持ち物(主要なもので約20~30種類)
・覚えている技(約50種類から4種選別)
とポーカーと比べてもえげつないくらい様々な変数が複雑に表れることが分かりました。
そしてこれは1種別(ピカチュウとかイーブイとか)に対してだけ言えることで、出現する可能性のあるポケモンは約500種類いて、それぞれのポケモンが上記の変数により一つの個体を作り出されます。
更に言うと自分も相手も6匹のポケモンをいわゆるパーティーとして組み、その中から3匹を選抜して戦います。
仮に使えるポケモンを500匹とすると、6匹選ぶコンボ数は約21兆。
更にこの中から最初のポケモンと残り2匹の控えを選ぶコンボ数は60通りです。
そこに電気タイプvs地面タイプのような相性が存在し、それらを加味して相手の思考の裏を読んでポケモンを選出し、ポケモンバトルが始まったら
・交代
・攻撃(4種)
の中から選択をしていくゲーム。
なんとえげつない!!
そのことを理解して、さすがにこれは自分には無理だなーと思って手を出さずにいたのですが、とりあえず時間だけはあるし今やらないと一生やらないなと思って仕事だと思ってやってみました。
ここからが地獄。
まず6匹のパーティーを揃えないといけません。
自分がストーリーをクリアする際には一切考えてこなかった個体値が壁に出てきます。
個体値は、ポケモンそれぞれに付与された能力値のことで、32点満点で素早さが15点・攻撃力が20点・防御力が25点……のように裏側で割り振られています。
僕は学生時代に個体値の存在自体は認識しましたが、一切気にすることはありませんでした。
今作でもそもそも個体値を表示させるイベントをクリアしておらず、まずはそのイベントをやることにしました。
バトルタワーと呼ばれる対コンピュータ相手のガチ戦とでもいえるような試合をすることが今作の条件のようで、めんどくさいと思いつつ仕事だと思ってやると決めた以上は無心になって試合をします。
そして自分のポケモンがどんな個体値なのかを見ることができました。
「まあまあ」「かなりいい」「すごくいい」「さいこう」
色々あるけど、ニンフィアは使えなさそうだなー……
くらいに思って調べるものの、ガチ勢は基本全部の数値が「さいこう=32段階で満点」であるようです。
捕まえたポケモンを収納しているボックスを見ても、全部が最高どころか6つ中4つ最高のポケモンすらほぼいません。
これはどうすれば良いんだ?
の回答が、厳選。
ポケモンに卵を産ませて、孵化させ、そしてひたすらこのHPや素早さの数値を見てより良い個体にしていきます。
更に言うとポケモンごとにバトルに向いている性格(「いじっぱり」だと攻撃力が上がり特殊攻撃が下がる・「まじめ」だと何も変わらない等)もあり、個体値と同時に性格の厳選も必要になります。
性格は25種がこんな感じにあります;
性格 | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 変化 |
さみしがり | ◯ | ☓ | A↑B↓ | |||
いじっぱり | ◯ | ☓ | A↑C↓ | |||
やんちゃ | ◯ | ☓ | A↑D↓ | |||
ゆうかん | ◯ | ☓ | A↑S↓ | |||
ずぶとい | ☓ | ◯ | B↑A↓ | |||
わんぱく | ◯ | ☓ | B↑C↓ | |||
のうてんき | ◯ | ☓ | B↑D↓ | |||
のんき | ◯ | ☓ | B↑S↓ | |||
ひかえめ | ☓ | ◯ | C↑A↓ | |||
おっとり | ☓ | ◯ | C↑B↓ | |||
うっかりや | ◯ | ☓ | C↑D↓ | |||
れいせい | ◯ | ☓ | C↑S↓ | |||
おだやか | ☓ | ◯ | D↑A↓ | |||
おとなしい | ☓ | ◯ | D↑B↓ | |||
しんちょう | ☓ | ◯ | D↑C↓ | |||
なまいき | ◯ | ☓ | D↑S↓ | |||
おくびょう | ☓ | ◯ | S↑A↓ | |||
せっかち | ☓ | ◯ | S↑B↓ | |||
ようき | ☓ | ◯ | S↑C↓ | |||
むじゃき | ☓ | ◯ | S↑D↓ | |||
てれや | 変化なし | |||||
がんばりや | 変化なし | |||||
すなお | 変化なし | |||||
きまぐれ | 変化なし | |||||
まじめ | 変化なし |
こ、これが友人の言っていた厳選というやつね……(震え)
初めてWebサイトの制作に手を染め始めて、関数・html・php・データベース・オブジェクト……と色んな方面からやる気をそぎ落としてくる感じに似てます。
でも仕事だと思ってやることにして、厳選しました。
流れとしてはとりあえず1/25でほしい性格を引き当て、その後そのポケモンに「かわらずのいし」を持たせることによって生まれてくる子供も同じ性格になるので、より個体値の高いポケモンが産まれるまで続ける……という作業です。
1個体産んで性格調べるのに約1分程度かかります。
欲しい性格が生まれるまでは平均40分くらいでした。(心折れて別の手法も取りました)
そして欲しい性格の子が産まれてからは1匹約2時間程度かけてその中から一番良い個体を使うことにしました。
欲しい性格のポケモンを親にして卵を産ませる
→親よりも良い個体が生まれたらその子を親として卵を産ませる
→更にその親よりも……
の繰り返しです。
本当は全数値最高のポケモンが良いんでしょうが、ある程度妥協しました。
結果、2日で約20数時間かけて6匹のパーティーができ上りました。
僕は今時間があるのでこれできますけど、学生さんや社会人だと貴重な土日これで終わりますね。。
ミントと呼ばれる性格を変える道具(ただし入手が大変)を使ったり、金の王冠と呼ばれる個体値をマックスに変える道具(入手が困難)を使ったり、後々のことをあまり考えずこの6匹に持てる全てを突っ込んで6匹で20時間。
そして忘れてはいけないのが、これはポケモンバトルを始める準備段階で、まだ僕は一試合もポケモンバトルをしていません。
準備はできた。
レッツポケモンバトル!
いやしかしトランプとチップ買えば誰でも平等にゲームを始められるポーカー、お金を払えば誰でもすぐにプロとも平等に試合できるポーカーってホント素敵です。
この時の僕のパーティーは、強いと言われるポケモンと自分の持っていたポケモンの中で厳選が簡単そうな(性格がたまたま使えるものだったり個体値が良かったりした)ポケモンを選んだらこうなりました。
ウーラオス(かくとう・あく);全個体値MAX
ヤドラン(どく・エスパー);素早さ以外MAX
ラッキー(ノーマル);HP・素早さ以外MAX
マルヤクデ(ほのお・むし);HP以外MAX
バイウールー(ノーマル);素早さ以外MAX
パッチラゴン(でんき・ドラゴン);防御・特攻以外MAX
そして気づきます。
1つのポケモンに対して持ち物を持たせるのですが、各ポケモンに最適な道具が揃っていないことに!
ネットで調べてどこで入手できるのかを調べ、そして道具が揃ってここでようやく本当に対戦をできる環境になりました。
本当にポケモンバトルができる最低限の準備が終わり、ここでだいたい25時間くらいです。
そして始まるポケモンバトル。
ランクは11段階あり、上から順に
マスターボール級;最上位
ハイパーボール級;ランク10
スーパーボール級;ランク7~9
モンスターボール級;ランク4~6
ビギナー級;ランク1~3
という流れとのことでした。
まずはマスターボール級に上がることを目指します。
参考;
最初はランク1から始まり、勝ったり負けたりしながらハイパーボール級にはすぐ上がれました。
僕は暗記が苦手なので、ポケモンのタイプやポケモン同士の相性も完璧には覚えられていません。
そこで、相性表
や相手ポケモンのデータ・よくある育成論を見ながらどのアクションを取るかを決めていました。
1アクション45秒以内と多少調べる時間はあるので、効率の良い検索方法を自分の中で確立しながら対戦していきました。
相手のポケモンに関しては、ポケモン徹底攻略を参考に、例えばピクシーであれば
・どんなタイプでどんなタイプの技に弱いのか
・どんな種族値(種別ごとに割り振られた基準値)で、それが実数(個体が持っている能力)として性格や努力値によってどう変化する可能性があるのか
・どんな特性なのか
を下記の情報から読み取り、
更に
・どんな性格の可能性が高いのか(トレンドは何か)
・どっちの特性の方が使われているのか
・どんな技を持っている可能性が高いのか
・どんな持ち物を持っている可能性が高いか
を調べていきます。
載っている情報の多さという統計的な部分で考えることもありますし、回数をこなしていくと自分の中の経験で考えることもでてきますし、ポーカーでいう相手のアクションによって相手の持ちうるハンドを絞っていくように、
この技を持っているということは、この特性の可能性は限りなく薄い
というように表に出た情報によって不完全情報な部分を補完することもあります。
ポーカーと似ている部分もあればそうでない部分もありますが、総じてめちゃくちゃ考えることが多くて楽しいです。
ちなみに30%の確率でやけどを負う・15%の確率で攻撃を外す……等、運要素も絡んできます。
そしてバトルを開始して2日目(スタートから4日目)に最上位クラスであるマスターボール級に行けました。
マスターボール級だけは順位が表示され、上がった時のランクが55,000位程度でした。
次はここからどう順位を上げていくのかという苦行に挑戦するものの、今までのように行かず負けが続き7万後半程度まで落ちていきました。
自分の選んだ6匹のパーティーはとくにテーマがあるわけでもなく、能力値もMAXまで上げ切れていません。
つまり、戦略が無く、かつ同じポケモン同士で対面しても自分の方が弱いという状況です。
これはあれだ! 厳選と能力値上げをまたやらないといけないやつだ!
ということで6匹の中に入っているけどほとんど使う機会のなかったマルヤクデを戦力外に。
更に使う機会は割とあったのにイマイチうまく使えないヤドランも戦力外に。
更に活躍の場によっては輝くのに相手との対面(相手の選出するポケモン)によっては何もできないバイウールーを仮のスタメンにして似た物理受けとなるドヒドイデとの入れ替えを繰り返すことにし。
自分の中で使用率トップとなっていたラッキーの可能性を探るため別特性のラッキーと0ベースでスタメン争いをさせ(元々「てんのめぐみ」→新規「しぜんかいふく」。
環境下で猛威を振るっているのにうまく使いきれない準伝説のウーラオスを使ったり外し……
と対戦しながら厳選しながらパーティーを組み替えていったところ、全然違う布陣になっていました。
最初に使っていたポケモンが一匹しか残っていないなんてこと、あるんですね。
結局この6匹がシーズン(9月末)終了時のパーティーでした。
ここに載っていないポケモンでも、ピクシーやラプラス・ヒートロム・ウォッシュロトム・シロデスナ・ヘラクロス・ハガネール・ブリムオン・ヌケニン・ユキノオー・マンムー・コオリッポ・アローラキュウコン……と幾つか採用してみましたが、上手く機能させることができずに終わりました。
結局振り返ると9月15日頃から始めて、約16日間で総プレイ時間が210時間程。
瞬間最大風速で9/29時点の3870位が最高でした。
6月末時点で1822万本売れている(wikipedia参照)ゲームでTOP5000なら十分なんじゃないかとかなり満足しています。
ここからはポケモンバトル初心者の僕が順位を上げる中でやったことを書いていきますが、前述の通り圧倒的に不足した知識を都度検索でカバーしていたことが一つあります。
一方で、ただこれだけだと誰でもできることですし、そもそも知識のある方にはスピードの面で負けて思考する時間の面で負けてしまいます。
実際、マスターボール級に上がってから数日は負け越しが続き、順位が6万位になり7万位になりそして……と全然上がり目を感じられませんでした。
このランクでは圧倒的に自分の思考レベルが足りず、そしてパーティーもバランスが悪く、環境に対応しきれないと考え、足りない経験と知識をカバーするために、僕は更に2つのことに力を入れました。
1つ目が、自分だけのデータ収集&活用です。
ポケモンバトルの形式は、まず事前に選んだ6匹のパーティーをお互いに公開し、相手のパーティーを見て最初の1匹と残り2匹の計3匹を選出します。
6匹のパーティー構成も大事ですが、相手のポケモンを見てから決める3匹(とそのうち最初に出す1匹)の選出が極めて重要です。
そして相手に自分のポケモンが見えている以上、「相手から自分はどう見られていそうか」という思考がポーカー同様かなり大事になります。
そこで、自分のパーティーと合わせて相手がどんなパーティーの際にどんな3匹を選出してくるのかをメモし、その試合での勝敗とどんな流れになったのかを事細かにメモすることにしました。
すると、
・自分相手にどんなポケモンが初手で使われやすいのか
・相手はどんなパーティーの時に「やりたいこと」を選び、どんなパーティーの時に「僕相手にやらないといけないこと」を優先しやすいのか
・自分がしてはいけない流れはなんなのか
等が見えてきました。
具体的には、例えば自分のエースは間違いなく環境下トップにあるパッチラゴンであり、そのエースのパッチラゴンが抑え込まれる状況にはされてはいけません。
パッチラゴンを抑え込まれるパターンは、
・より素早さの早いポケモンに何もできないうちにワンパンされる(サザンドラにりゅうせいぐん・ホルードにじしんを打たれる)
・より素早さの早いポケモンにやけどを負わされ、攻撃力を半減される(ロトムやゲンガーにおにびを打たれる)
・リフレクターの壁をはられ、攻撃力を半減される(大抵オーロンゲやアローラキュウコン)
・素早さを相対的に下げられ、後続の火力のあるポケモンに3タテされる(エアームドのいわなだれ→サザンドラ、ペンドラーのかそく・バトンタッチ→ホルード)
・耐久力が異常に高いポケモンで耐えられる(ガラルサニーゴやポリゴンZ)
などのパターンがあります。
全部自分の中では嫌な記憶でしたが、この中で回避できるものもあれば回避できないものもあり、そして頻出するものもあれば稀にしかないものもあります。
仕事もそうですが、優先度の高く緊急のもの(ここでは頻出し、回避できるもの)から対応していくという意味で、自分のパーティーを組み替えて回避できるものは回避させ、パーティーを変えずに最初に選出するポケモンを変えることで対応できる場合はその対応をしていきました。
上記の例でいうと、オーロンゲやアローラキュウコンは相手の6匹に入っている場合、40%の確率で初手に選出され、そして出てきたら(自分がパッチラゴン選出という前提だと)ほぼ間違いなく壁を貼ってきます。
これ自体は回避のしようが無いので、試行錯誤した結果、相手の残り5匹を見て裏に壁を貼られても問題ない2匹を揃えることで対応していきました。
また、物理耐久に関してドヒドイデに任せていたところ、パッチラゴンよりも速いホルードの地面技に全パーティーが手も足も出ない状況が続きました。途中11戦1勝10敗という残酷な数値が出てきたため、相手にホルードを選出させないような布陣(地面技が聞かない飛行タイプのポケモンや特性「浮遊」を持ったポケモン)を裏に用意したものの全然効果が無く、3回に1回勝てれば御の字の精神でこちらもホルードを用意して対抗することにしました。
僕が対面したデータだと、オーロンゲは相手の選出回数順で5位・アローラキュウコンが4位・ホルードが3位とかなり頻出する問題だったので、優先度高く対応した内容になります。
左側が相手のパーティーに含まれた順、右側が相手が選出してきた順のTOP30です;
より赤色の濃い部分が苦手なキャラで、ホルード・ドサイドン・ポリゴンZ・エーフィと苦手なキャラが一目瞭然です。
最初の100試合程度ではホルード相手は勝率10%を切り、エーフィ相手は勝率0%を推移していたので、これでもかなり苦手を克服したといって良いと思っています。
(結局296試合分のデータを集計した結果になっています)
2.おとり活用
そして2つ目の戦略が、おとりの活用です。
ポケモンバトルは、6匹のパーティーをお互いに公開し、相手のパーティーを見ながら選出を決めていきます。
そのため、
様々なコンボが考えられる相手の選出に耐えられるよう、電気タイプのピカチュウを使う場合は地面タイプに苦手だ。だから地面タイプに強い水タイプのラプラスを入れよう。そして水タイプのラプラスは相手の電気タイプに弱いから、電気技の威力を弱めるきのみを持たせつつ壁を貼って相手の攻撃力を更に弱めて対応しよう……そして残り一体は火力のあるエースで……
といった選出方法が一般的です。
当たり前ですが、6匹あるうちの一番期待値(勝率)の高そうな3匹を選ぶということです。
が、僕はこの方法でうまくいかず、パーティーを入れ替えても入れ替えても勝率が5割を超えず順位も下がりまくり迷走していました。
沼にハマったら発想の転換が必要。
発想の転換。発想の転換。
そうだ!
3匹固定して、相手がこのポケモンに弱い(or強くない)ポケモンを選出してくるように残り3匹を囮にしよう!
ポーカーでいうところの、自分のハンド1枚を相手に見せてコールを誘う……くらい邪道な戦略だと思いましたが、手元にある使えるポケモンも少なく、数多くのポケモンを使って脳のリソースを活用してもうまくいく自信の無い自分にはそれしかありませんでした。
自分が使いたい(勝率の高い)ポケモンのコンビは、パッチラゴン・ドヒドイデ・ラッキーの3匹。
アタッカー(相手のポケモンを高い火力で瀕死にさせる)・物理耐久(相手の物理攻撃が強いポケモンの攻撃を受け流し、どく状態にしてじわじわ瀕死に刺させる)・特殊耐久(相手の特殊攻撃が強いポケモンの攻撃を受け流し、攻撃力を下げて耐え忍ぶ)
この3匹が活躍できない場面は、
・電気タイプで火力のあるポケモンがパッチラゴン死後に選出されること(パッチラゴンやレントラー・わるだくみ積みのポリゴンZ等)
・地震の強いポケモン(ホルードやドサイドン)が初手またはパッチラゴンより速く選出されること
・物理耐久があり気合玉等ラッキーを殺せる火力の特殊アタッカー(ポリゴンzやめいそう持ちのエーフィ等)が選出されること
等そこそこあります。
そういった自分に都合の悪いポケモンを得意にするポケモンを考え、囮にし、相手の選出を狭めることにしました。
ハガネール・ユキメノコ・シロデスナの3匹の囮を入れて自分の選出ポケモンは固定する選出を取り、対応しきれいない相手が出てきたらそのポケモンの対策としてよく使われているポケモン(ホルードに対してのウォッシュロトム)を囮として入れ替え、更にそれでもまだ相手が選んでくるようだったら囮をマンムーに変え……
とやっていきました。
ポーカーでいうところのかなりウィークのあるプレイングにはなるものの、10万人近くからマッチングをしていき、1ヶ月頑張っても1000試合は多分できないので同じ人と当たることはほとんどなく、当たっても相手に自分がこの戦略を取っていることを気づかれることはありえないです。
プレイ人口が多く、ポーカーのようにスタッド(相手が初手に選出するポケモンや最初に打つ技の確率が表示されるシステム)が無いからこそできる芸当です。
このかいあって、相手の電気タイプ選出はかなり少なくなりました。
例えば相手にとってもエースであろうパッチラゴンの選出率が50%を切り、ヒートロトムは38%・ウォッシュロトムで39%です。
一方、どんなに頑張ってもパッチラゴンが自分の手持ちにいる以上、ホルード・ドサイドン・ガマゲロゲ等の地面タイプは(多少囮によって下げられたものの)それぞれ72%・53%・64%とかなり高い頻度で選ばています。
個別のポケモンで言えば対エーフィに至っては7戦1勝6敗、対フライゴンに至っては4戦4敗とかなり苦戦してその理由も明らかですが、これらのポケモンは使用率が低いので、出てきたら諦めるくらいにしています。
そんなふうにデータ集計と囮手法を絡めて、ポケモンバトル歴2週間の僕が3匹固定で行き着いた先が3870位。
最後はvsホルード・vs受けありのパッチラゴンだけホルードを使う・vsポリゴンZだけサザンドラを使うと少し例外を作りましたが、それでもフライゴンはただの囮要員として残っています。
囮要員の選出、何が良いって、厳選しなくて良い点です。
性格考えて卵産ませる必要もなく、個体値も気にする必要なく、なんだったら持ち物も持たせず戦えます。
ポーカーに飽きた、あるいはポーカーよりも刺激的な戦略ゲーがしたい、お金以外に刺激を求めたい……なんて人は3匹厳選すれば楽しい楽しいポケモンバトルを始められるのでオススメです。
そして裏技的ではありますが、ポケモンHOMEというアプリで世界中の人とポケモンの交換もでき、使いたいポケモンを選んで交換すれば、意外や意外かなり個体値の高いポケモンを交換の場に出してくれている人も多くて結構びっくりします。
本当は周りにポケモンバトルやっている人がいたら色々情報交換やポケモン交換できるんでしょうが、さすがに一番働き盛りの30歳前後でポケモンガチ勢やってる知り合いはいないのが難点なので、僕はこういったアプリを使っています。
さて。なんやかんやいきなりマレーシアもポーカーも関係ないポケモンバトルの投稿を長々垂れ流しましたが、一つラッキーだった出来事がありました。
僕をポケモンバトルの世界に誘うきっかけになったのはもこう先生というyoutuberの実況動画を見ていたからなのですが、運良くマッチングし、そのもこう先生とも対戦ができました。
マッチング時の時間が9月20日の2:19で、その時は本物なのか分かりませんでしたが、その日に同じパーティーでこの動画が上がっていたので、どうやら本物だったようです。
僕のパーティー的にバリヤードが活躍する選出ではなかったので動画にはなっていませんが、それでも面白い実況動画を作る影でいろんな対戦をし、そして当日中に上げているなんてyoutuberって凄いなーと改めて感じた出来事でした。
いったん9月末でポケモンバトルのシリーズが一区切りになったので、今日からはポケモンガチ勢を続けてより上を目指すのか、ポーカーの勉強でもするか、はたまた国内旅行でも行くか、どんな人生を歩もうかまた考えます。