【ハンド分析】ボタンのJJで4betオールインは妙策か愚策か【Snowie活用】

ポーカーJJ4bet
こんにちは。TOMOです。

 

UTGのオーブンレンジは狭いけど、ボタンのオーブンレンジは広い。

 

だからBBの時も、UTGに対して3betはなかなかできないけれど、ボタンに対しては広く3betをする。

 

同じく4betのレンジもUTGよりもボタンの方が広い。

 

だから同じJJが配られるならUTGよりもボタンの方が嬉しかったりする。

 

「ボタンのJJなんて4betオールインじゃああああああ」

 

等とやってしまうこと、あるんじゃないでしょうか。
今日はそんなことをやってしまったハンドに対するSnowieの指摘を反論しようと検証してみた話です。
実際のハンドがこちら;
—–
6-max

0.1/0.25

100BB持ち

 

BTN僕 JJ r0.65
SB c
BB rr3.0
BTN僕 rrr25.22
SB f
BB f
JJ0.PNG
—–

 

ショウダウンまで行っていないので、とてもシンプルな内容です。
このハンドをSnowieで解析したところ、Snowie先生はこうおっしゃっています。
JJisbluff.jpg
意訳すると「JJは強くて十分コールしてフロップ見て戦えるんだからブラフで4betオールインなんてしなくて良くでしょ。バカなの?」
といったところでしょうか。

 

ブラフでオールインしたわけではなくてバリューでしてるつもりなんですけど。。

 

ちょっとこのへんの感覚が噛み合わなかったので細かく検証してみました。
Snowie曰く、コールするとEV7.04で、レイズオールインはEV3.65だからオールインは愚策のようです。
JJ1.jpg
一方で、小さく(≒ミニマムレイズ)4betした場合EVは9.54。コールよりもオールインよりも期待値の高い良いプレイと判断です。
JJ2.jpg
では4betに5betオールインが返って来た場合はどうするかというと、100%コール。
JJ3.jpg

 

まとめると、
・4betAIはダメ
・AIでない4betはOKで、ハーフ(ほぼミニマム)レイズが最大EV
・5betAIが来たら毎回コール
ということになります。
ここで疑問。

 

ってことは、
4betAIでTT-にコール貰ったりAQoあたりに降りてもらったりするメリット

QQ+にコールされるデメリットや、ミニマム4betしてTT-やAxに5betAIして貰うメリット
より小さいってこと???
なんか納得できない!

 

ミニマムレイズして結局全弾入れる気満々なら、自分から先に入れてフォールドエクイティ取りつつ弱いハンドにコール貰った方が良くない?
(BTN~BB周りで相手がQQ+持ってたら仕方無くない? だから5betAIにコールできるわけでしょ)

 

という反論がしたい。
そこでSnowie先生のBB 5betAIレンジを確認してみました。
JJ4.png
メッチャ広い!!!

 

画面見切れるくらいたくさんのハンドで5betAIをするようです。
(ちなみに見切れているのはAJs 41%頻度でAI、ATs 79%頻度でAIの2つです)

 

ハンドごとに頻度は違いますが、まとめると
77
99+
AQo+
ATs+
となります。

 

77や99はあるけど88だけないところがSnowieっぽいです。
ここで僕は思いました。

 

広すぎだろ。。
これはJJで小さく4betして相手の5betAIレンジとオールイン戦うか、より弱いレンジにコール貰ってポストフロップ戦うのはありかもしれない!

 

でも一方でだったら自分から4betAIをして、TT以下のポケットやAxにコール貰った方が利益的になるのではないか?

 

ならないと言っている以上、BTN4betオールインに対するBBのコールレンジはかなり狭いんだろうと予想できますが、Snowieの回答はこちら。

 

JJ5.png
JJ+
AK
AQs
のみで毎回コール(混合戦略なし)と超シンプル!
ここまで狭いとJJは「フォールドエクイティはかなり高いけど、コールされたら悲惨」ということになってしまいそうです。

 

でもさすがJJ!
この上位3.5%レンジに対して38.5%のエクイティ(≒勝率=EV)を誇っています。
JJ6.jpg

 

数字的に言えば
・広い範囲に降りて貰え、17.2BBを勝負せず獲得できる
・上位3.5%ハンドにはコールされてマイナスのプレイになるけど、その時のEVが-22BB
となります。

 

これらを頻度を加味して合算していけば、確かに3.5BBのプラスくらいに落ち着きそうです。

 

コールされてもかなり良い勝負ができるJJだからこそ、最大EVにはならずともプラスの出せるプレイではあるということですね。

 

ちなみにTTは+0.73、88は+0.48、77で-0.65となっています。
相手のレンジ的にはブロッカーもなく役の作りやすさも変わらないので、ポケットが消えて(ボードJJ995等で)Aハイに負けるパターンが増えていくことによるものだと予想されます。
ではまた視点を変えます。

 

初見でBBの5betAIレンジ広すぎーと思いましたが、本当にそうなんだろうか?

 

Snowieがこの広いレンジでオールインと言うんだから何かからくりがあるはず。

 

そう思ってざっくり計算したところ、この5betAIレンジ、vsJJでも47%もエクイティがありました。
JJ7.png
※勝率は手入力でざっくりした数字を入れています

 

頻度をJJ+・AKで100%、その他で4~88%と調整してるためvsJJでかなり良い勝負をすることになります。

 

・5betという強いアクションでBTNの広いレンジを降ろし、フォールドエクイティが取れる(その時の獲得ポットは約40BB)
・JJにコールされても3%(ポット200BBに対して6BB)しか失わず、既にポットに入れた12BBよりも小さい
ということを考えれば、BTNがAA・KKといったハンドを持っているリスクを考慮してもかなりバランスの良いレンジと言えそうです。
つまり、ATsが5betAIに入り一見ガバガバに見えますが、QQ+とAKの34コンボにしっかり守られていると言えます。
ただ単にコンビナトリクスを活用してコンボ数を数えると77になってしまいますが、頻度も加味したコンボ数(名前あるんですかね? 調整済みコンボ数とか?)49.9を分母にするとレンジの2/3以上がQQ+&AK。

 

こう言い換えると分かりやすく、Snowieレンジが天才的であることがより伝わりそうです。
ただちょっと天才的過ぎて凡人(≒ほとんどの人類)には到底マネできなそうです。

 

結論、このへんの絶妙な領域は一部の天才方に任せて、同じ凡人を相手にしている僕は4betAIをし続け、TTや99でコールというミスプレイをして貰ってチップを増やしていきたいと思います。
色々考えたけど今後のプレイには影響せず。

 

だけどポーカーに対する理解は深まった。

 

いつか来るかもしれない天才達とのぶつかり合いに向けて有意義な分析だったと信じます。

 

以上

 

TOMO@KL

マレーシア首都のクアラルンプール在住。

ポーカーが趣味で1~2ヶ月に1回程度仁川・マニラ・台北・ホーチミン等に海外遠征。
当初はライブトーナメントのみプレイしていたが、現在はキャッシュ・オンライン等形式は問わず幅広くプレイ。

マレーシア在住の方やポーカー好きの方等、積極的にメッセージいただけると嬉しいです。

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